回遊ページの見るべき視点
【回遊ページ】直帰はせず、2ページ目以降を見てくれたページです。
ここで見るべき指標は「回遊離脱率」となります。※回遊離脱率:回遊はしてくれた、つまり2ページ目以降を見てくれたが、「フォーム」に遷移せずにサイトを離れてしまった割合。「フォーム到達数÷(セッション数÷直帰数)」。100人中20人がフォームにたどり着かずにサイトを離れた場合、回遊離脱率は20%です。
いくら回遊数が多くても、コンバージョンに必要不可欠なフォームにたどり着かなければコンバージョンは発生しません。回遊ページのフェーズでは回遊離脱率を改善しなければなりません。
どのページが回遊離脱率が高いのかを見極めて、改善すべき離脱ページから手をつけていくことになります。
直帰と離脱は異なる
【離脱の定義】そのページを最後にサイトを離れたこと
下図を見てもらうと左側が直帰、右側が離脱をあらわしていることがわかります。
左の図に着目してみましょう。左の図は直帰の例ですが、「このページを最後に離脱」していますね。この場合は直帰が1であり、離脱も1が計測される、つまり直帰は離脱にカウントされるということです。
ページAの離脱数の中には「直帰」も含まれているという事になります(図表)。
(図表113)
直帰というのは1ページしか見ていない、つまりランディングページに計測されます。そうすると、ランディングページになりやすく直帰が多いページは必然的に離脱も多くなります。
改善すべき回遊ページの発見方法
さて、回遊ページのプロセスの中で本当に改善したいことは「直帰はせず2ページ目以降を見てくれたが、申し込みフォームにたどり着かずに離脱した数が多いページを見つける」ことです。
つまり、直帰を除いた離脱数の多いページを探し出す必要があるということになります。
ここでは、直帰を除いた離脱数の多いページを探す時に役立つ「離脱改善指標」を用いて改善ページを探しましょう。
「離脱改善指標」で改善インパクトの大きいページを探す
【離脱改善指標】「1-(離脱数-直帰数)2 ÷ ページビュー数」
つまり「直帰を除いた離脱の多いページ」を探し出すことができます。※2乗は統計的に重み付けをするために付与
離脱改善指標はGoogleアナリティクスのデフォルトの指標には入っていないため、新たな指標として追加をしなければ出せません。
計算指標とカスタムレポートを使って独自の計算式を反映させる
- Googleアナリティクスの左側メニューの一番下部「管理」をクリックします。
[図表114]
管理画面の一番右列内の「計算指標」をクリックします。
- 「新規計算指標」をクリックします。
- 名前「離脱改善指標」、表示名「ridatsu_kaizen」とつけます(両方任意の名前で可)。
- 計算式に以下の式を入力します。
( {{exit}} – {{直帰数}} ) * ( {{exit}} – {{直帰数}} ) / {{ページビュー数}}
[図表116]
- 「作成」を押せば完了です。作成した離脱改善指標はカスタムレポートで使用することができます(図表117)。
[図表117]
離脱改善指標を使うことで「直帰を除いた離脱数の多いページ」に並び替えて表示することができます。
つまり、離脱改善指標の数値の大きいページから順に改善することで、サイト全体の回遊離脱率の改善につながります。
[図表118]
離脱ページのレポートでは、離脱率の並び替えだけでは改善すべきページを見つけにくい現状があります。離脱改善指標を使い、本当に改善すべき離脱ページはどこかを特定しましょう。