アクセス解析で見えること
「ウェブサイトって訪問者の顔も見えないし、声を聞くこともできないし、人の考えがわからないですよね」とよく言われます。
そんなことはありません。アクセス解析を使うことで、実店舗販売よりも鮮明にユーザの「行動」「思考」「感情」を読み取ることもできます。
例えばアパレルショップの場合「来店はしたが、店内の商品を見ることなく帰っていった」、このような人数を計測していますでしょうか?
実店舗販売が計測しているのは「商品販売数」「来店者数」などの数値になりますが、「店内の商品を見ることなく帰っていった人数」、ここまで計測している店舗は少ないでしょう。
アクセス解析では「直帰」という指標があり、「サイトには訪問してきたが、次のページに進まずにサイトを離れた数」も簡単に把握することができます。
そして、ユーザーがサイト上で「どのような行動を取ったか」、1ページ1ページ詳細に計測することができ、さらにサイトへの流入時間や滞在時間も細かく解析することができます。
つまり、「お客様がサイトのどのページを頻繁に見て、どのページで悩んで、どのページでサイトを離れてしまったのか」、このようなデータを把握することが可能になります。
アクセス解析はユーザー一人ひとりの行動履歴の積み重ね
アクセス解析のデータはあくまでも数値にすぎませんが、これはユーザー一人ひとりの行動履歴の積み重ねの結果です。
つまり、「サイトに何人訪問者が来て」「ユーザーがなにを考え」「どのような行動をとったのか」、数値を解析することでこのような情報を細かく把握することができる点が最大のメリットです。
アクセス解析を通すことで、実店舗よりも細かくユーザーの行動を把握することができます。
ユーザー > 概要レポート
まずはGoogleアナリティクスでユーザー状況を把握する際に最もよく見られる「ユーザー > 概要レポート」の指標の意味を確認してみましょう(図表48)。
[図表48]
【セッション】サイトへの訪問数の事です。
【ユーザー】サイトへ訪問したユーザーの数をカウントします。
【ページビュー数】何ページ見られたのかをあらわします。3ページ閲覧すれば3PVと呼ばれます。
【ページ/セッション】1回の訪問(セッション)で何ページ(PV)見られたのかをあらわします。この数値が低いということは「サイト内で次のページがあまり見られていない(回遊が少ない)ということがわかります。
低い原因としては「サイトのコンテンツ(ページ数)が少ない」「直帰(1ページしか見ない)が多い」などが考えられます。「どこのページで直帰が多い」「どこのページで離脱が多い」を突き止め、改善することが必要です。
【平均セッション時間】サイト滞在時間です。短い場合はサイト内のコンテンツをしっかりと読み込まれていない可能性が高いです。
ページごとに滞在時間を確認し、滞在時間の短いページはヒートマップツールを活用し、離脱箇所を確認して改善することが必要です。
【直帰率】1ページしか見ずにサイトを離脱する事です。一般的なお申し込みの流れ「お申し込みフォーム⇒確認画面⇒完了画面」の場合、最低3ページは閲覧される必要があります。つまり、直帰率が高い場合は、お申し込み完了(=コンバージョン)までたどり着かず、問題があるということです。
直帰はユーザーが一番最初に訪問したページ(=ランディングページ)が計測対象のため、直帰が高いランディングページを特定して、ヒートマップツールなどを活用し離脱箇所を確認して改善する必要があります。
【新規セッション率】新規の訪問割合をあらわします。この数値が低すぎると「新規訪問が少ない=新規開拓ができていない」という結果をあらわしており、新規開拓手段を検討する必要があります。
年齢や性別といったユーザー属性レポート
ユーザー属性情報のデータを閲覧することにより、さらに細かくユーザーの解析をおこなうことができます。
Googleアナリティクスには「ユーザー属性レポート」が存在しますが、利用するためにはレポートの「有効化」をする必要があります。
< ユーザー属性レポートの有効化 >
- Googleアナリティクスの左メニュー「ユーザー > ユーザー属性 > 概要」を押します。
- 「有効化」ボタンをクリックすれば完了です(図表49)。
[図表49]
「有効化」ボタンを押した日以降からユーザー属性レポートを閲覧できるようになります。
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