Webサイトから収益をあげることはユーザーエクスペリエンス(UX)と密接に関連しており、その向上を目指すなかで注目を集めているのが 「ミクロ解析」です。
これは通常の統計データ(マクロ解析)では見逃されがちな個別ユーザーの感情や動向を調査し、これを基にした効果的なサイト改善策を導き出す手法です。
個々のユーザーに焦点を当て、その質的な側面を深く理解することが特徴です。
この記事ではミクロ解析の手段をご紹介いたします。
ミクロ解析の手順(Googleアナリティクス)
1.Googleアナリティクスにログイン
Googleアナリティクスログイン (https://analytics.google.com/analytics/web/)し、対象のサイトを選択2.「ユーザーエクスプローラ」にアクセス
左メニューの「探索」で右上の「テンプレートギャラリー」を選択3.各ユーザーの行動を確認
各ユーザーIDをクリックすると、そのユーザーがサイト内でどのような行動をとったのかが表示されます。行動履歴が詳細に表示され、ページの訪問順序や滞在時間、イベントの発生などが確認できます。4.データを収集、分析
特定のユーザーグループや個別ユーザーの行動パターンを分析しましょう。 この分析結果から、ユーザーの感情やニーズを把握する手がかりを得ることができます。【ミクロ解析の実践例】アパレルECサイト
では、このミクロ解析の実践・成功の例としてアパレルECサイトでの事例を挙げてみます。
このECサイトでは、マクロ解析によりユーザーがカートに商品を入れるものの購入まで至らず離脱してしまう傾向が見られました。
この課題に対処するため、ミクロ解析を用いて 手続きが中断される具体的な要因を特定し、改善策を検討しました。
ユーザーエクスプローラを通じて、カートに商品を入れるもの最終的に購入を完了しないユーザーを特定しました。
その際、 どの段階で離脱が多いかを詳細に調査しました。
その結果、フォームの入力時にエラーが出やすく、最後まで入力を完了しないまま離脱しているユーザーが多いことが判明しました。
シンプルなフォームデザインの導入
アドレスの入力や支払い情報の入力を簡易にし、誤解を招いていたであろう要素を取り除く等、ユーザーがスムーズにフォームの入力を完了できるように改善しました。
サポートオプションの拡充
購入手続き中にユーザーが疑問や不安を感じた場合、ユーザーが迷うことなく手続きを完了できるようリアルタイムチャットやサポートへのダイレクトリンクを導入しました。
ミクロ解析の注意点
選定対象ユーザーの注意
ミクロ解析は個別のユーザーに焦点を当てますが、あまりにも行動が少ない、または同一ページしか見ていないユーザーの場合、それはユーザー個人の行動が全体の傾向を代表するものではない可能性が高く、一般ユーザーの動向を見逃す可能性があります。 再現性の高い行動データ分析をするために、サイト内で十分な行動をとっているユーザーを選定することが重要です。特定のユーザーへの適用性
ミクロ解析で得られた結果が、ある特定のユーザーグループにのみ適用されるものである可能性があります。 他のグループと比較し、総合的な結論を導くことが大切です。深い理解が必要
ミクロ解析では、単なる数字だけでなく、 その背後にあるユーザーの感情や経緯を理解する必要があります。 数値だけを見るだけでなく、ユーザーがなぜその行動を取ったのかを深堀りしましょう。動的な変化への対応
ユーザー行動は常に変化します。 季節、キャンペーン、市場の変動など、外部の要因がユーザーの行動に影響を与えることがあるので留意しながら分析を進めましょう。 定期的な解析や見直しも必要です。まとめ
いかがでしたでしょうか 今回ミクロ解析に焦点をあてましたが、これはあくまで手法の一つです。
ミクロ解析では把握できない全体の傾向や背後にある潜在的な要因を明らかにするため、マクロ解析とかけ合わせ包括的な分析を行うことが重要となります。
問題の本質を把握し、戦略的なアクションプランを考えましょう。
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