Webサイトを運営していると、自分のサイトにどれくらいの人が訪れているのか、どのページを見ているのかなどいろいろ知りたくなります。
そこで役立つのがGoogleが無料で提供し利用できるGoogle アナリティクスです。
この解析ツールを使えば、訪問者数やどのページが人気かなど、サイトの訪問者の行動を詳しく知ることができます。
Google アナリティクスを使うには、Googleタグというものをサイトに埋め込む必要があります。
この記事では、Googleタグの基本から設定方法、設置手順、そして正しく動作しているかの確認方法までをわかりやすく解説します。
初心者でも安心して設置できるように、具体的な手順と注意点を詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
Google アナリティクスのGoogleタグとは?
Googleタグの基本
Googleタグとは、Google アナリティクス(GA4)を利用するためにウェブサイトに埋め込むコードのことです。
このコードは、サイトの訪問者の行動データを収集し、Google アナリティクスに送信します。
その情報から訪問者数や訪問者がどのページをよく見ているかなど、行動パターンを把握することができます。
Googleタグは以下のような形式をしています。
<!-- Google tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-1234567890"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'G-1234567890');
</script>
このコードをサイトのヘッダー(<head>要素の直後)に貼り付けることで、Google アナリティクスの機能が有効になります。
※「G-1234567890」はGoogle タグ ID の例です。Googleアナリティクスでサイト分析を始めるときにGoogle タグ ID が発行され埋め込むコードが提供されます。
なぜGoogle タグが必要なのか
Google タグが必要な理由は、サイトの訪問者の行動データを正確に把握するためです。具体的には以下のような情報が得られます:
- 訪問者数:サイトにどれだけの人が訪れているか。
- ページビュー数:各ページが何回表示されたか。
- 直帰率:訪問者が最初のページだけ見てすぐにサイトを離れた割合。
- 滞在時間:訪問者がサイトに滞在している平均時間。
これらのデータを分析することで、サイトの改善点を見つけることができます。例えば、直帰率が高い場合、そのページの内容が訪問者にとって魅力的でない可能性があり、改善の必要があります。
Google タグの役割
Google タグは、ウェブサイトの訪問者データを収集するためのツールです。具体的な役割は以下の通りです:
- データ収集:Google タグは、訪問者がサイトにアクセスするたびに、そのデータを収集します。これには、訪問者の地理的位置、使用しているデバイス、訪問したページ、滞在時間などが含まれます。
- データ送信:収集したデータは、Google アナリティクスに送信され、そこで分析されます。これにより、リアルタイムで訪問者の行動を把握できます。
- レポート作成:Google アナリティクスは、収集したデータを元にさまざまなレポートを作成します。これにより、サイト内の行動データを視覚的に確認し、改善点を見つけることができます。
以下は、Google タグの役割をまとめた表です。
役割 | 説明 |
データ収集 | 訪問者の行動データを収集します。 |
データ送信 | 収集したデータをGoogle アナリティクスに送信します。 |
レポート作成 | 収集したデータを元にレポートを作成し、サイトの改善点を見つけます。 |
以上がGoogle アナリティクスのGoogle タグの基本、必要性、役割についての解説です。
レポートの作成方法は下記で詳しく紹介しています。
Google タグの発行と設定方法
Google タグの発行手順
Google タグを発行するためには、Google アナリティクスのアカウントが必要です。
以下の手順でGoogle タグを発行することができます。
以下に手順を解説します。
1.Google アナリティクスにログイン
Google アナリティクスのサイトにアクセスし、Googleアカウントのメールアドレスとパスワードを使用しログインします。
「測定を開始」をクリックしGoogle アナリティクスのアカウントの作成を行います。
2.アカウントの作成(アカウント名)
作成するアカウント名を入力します。
3.アカウントの作成(アカウントのデータ共有設定)
Googleアナリティクスで収集したデータを、その他の目的でもGoogleと共有するか指定します。
指定が終わると「次へ」をクリックします。
4.プロパティの作成
ウェブとアプリのデータを収集するためにプロパティを作成します。
「プロパティ名」、「レポートのタイムゾーン」、「通貨」を指定します。
入力が完了すると「次へ」をクリックします。
5.お店やサービスの詳細
Googleアナリティクスの品質向上のため情報提供を行います。
「業種」、「ビジネスの規模」を指定します。
入力が完了すると「次へ」をクリックします。
6.ビジネス目標
ビジネスの目標を選択します。
今回は、サイトまたはアプリの利用状況を計測したいため「ユーザ行動の調査」を選択しました。
複数選択可能になっています。
選択完了後、「作成」をクリックしてください。
7.Googleアナリティクスの利用規約
Googleアナリティクスの利用規約およびGDPRで必須となるデータ処理規約を確認し同意してください。
内容を確認後、「同意する」をクリックしてください。
8.データの収集
データの収集先(ウェブサイト、Androidアプリ、iOSアプリ)を指定します。
今回は、「ウェブ」をクリックして収集を開始します。
9.ウェブストリームの設定
データの収集先の「ウェブサイトのURL」と「ストリーム名」を入力します。
入力完了後、「作成して続行」をクリックしてください。
10.Google タグが発行される
ウェブストリームの設定で指定したウェブサイトのGoogle タグが表示されます。
※「G-1234567890」はGoogle タグIDの例となります。指定したウェブサイトで有効となります。
ウェブサイトの<head>要素の直後にGoogleタグを設定し「インストールをテスト」をクリックしてください。
11.インストールテスト結果表示
「ウェブサイトでGoogleタグが正しく検出されました。」とインストールテスト結果が表示されます。
「確定」をクリックしてください。
12.データ収集を開始する
データ収集を開始するストリームが表示されます。
「次へ」をクリックします。
13.Googleタグの発行が完了
ウェブサイトの情報収集が開始されます。
Googleタグの設定方法
次に、発行したGoogleタグをウェブサイトに設定します。
1.ウェブサイトのHTMLを編集
ウェブサイトのHTMLファイルを開きます。
通常、<head>要素の中にGoogleタグを追加します。
2.Googleタグの貼り付け
コピーしたGoogleタグを、<head>要素の先頭に貼り付けます。
以下のようになります。
<head>
<!-- Google tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-1234567890"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'G-1234567890');
</script>
</head>
3.コードの保存
Googleタグを追加したHTMLファイルを保存します。
変更をウェブサーバにアップロードして、反映させます。
設定時の注意点
Googleタグを設定する際には、いくつかの注意点があります。
これらを守ることで、正確なデータ収集が可能になります。
- コードの配置場所
Googleタグは、必ず<head>要素内の先頭に配置します。
これにより、ページが読み込まれる際に最初に実行されるため、全ての訪問者データが正確に記録されます。 - 複数のGoogleタグを避ける
同じページに複数のGoogleタグを設置すると、データが重複して記録されることがあります。
必ず1つのGoogleタグだけを設置するようにしてください。 - コードの正確性
Googleタグをコピーする際に、誤って一部が欠けたり、余分な文字が入らないように注意してください。
正確にコピーして貼り付けることが重要です。 - HTTPSの使用
ウェブサイトがHTTPSで保護されている場合、GoogleタグのURLもHTTPSにする必要があります。
これは、データの送信が安全に行われるためです。 - ブラウザのキャッシュをクリア
Googleタグを設定した後、ブラウザのキャッシュをクリアして、コードが正しく動作しているか確認します。
キャッシュが残っていると、変更が反映されないことがあります。
以上が、Googleタグの発行と設定方法の詳細解説です。
正しく設定することで、Google アナリティクスのデータ収集が正確に行われ、サイトの訪問者の行動を効果的に分析できます。
サイトにGoogleタグを設置する手順
GoogleタグをHTMLに追加する方法
まず、Googleタグを直接HTMLに追加する方法を説明します。
これにより、ウェブサイトの訪問者データをGoogle アナリティクスに送信できます。
1.HTMLファイルを開く
サイトのトップページのHTMLファイル(通常はindex.htmlなど)をテキストエディタで開きます。
テキストエディタには、Visual Studio CodeやAtomなどがおすすめです。
2.Googleタグを取得する
Google アナリティクスにログインし、Googleタグを取得します。
①アナリティスクの「管理」より「データストリーム」をクリックする。
②「データストリーム」より「詳細 >」をクリックする。
③「タグの実装手順を表示する」をクリックする。
④手動でインストールするためのGoogleタグが表示される。
3.Googleタグを貼り付ける
コピーしたGoogleタグを、HTMLファイルの<head>要素の先頭に貼り付けます。
以下のようになります。
<head>
<!-- Google tag (gtag.js) -->
<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-1234567890"></script>
<script>
window.dataLayer = window.dataLayer || [];
function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
gtag('js', new Date());
gtag('config', 'G-1234567890');
</script>
</head>
4.ファイルを保存し、サーバーにアップロード
HTMLファイルを保存し、ウェブサーバにアップロードします。
これにより、Googleタグがサイトに適用されます。
WordPressでのGoogleタグ設置
次に、WordPressサイトにGoogleタグを設置する方法を説明します。
WordPressは人気のあるCMS(コンテンツ管理システム)で、多くのウェブサイトで使用されています。
WordPressのテーマのCocoon(コクーン)を利用する場合を解説します。
1.WordPressにログイン
WordPressの管理画面にログインし、「Cocoon設定」をクリックします。
2.アクセス解析・認証を開く
タブの中から「アクセス解析・認証」をクリックします。
3.GA4測定IDの設定
「Google Analytics設定」部にある「GA4測定ID」欄に、GoogleタグIDを入力します。
「変更をまとめて保存」をクリックします。
※編集するテーマによっては、header.phpファイルにGoogleタグを設定することで、全てのページにGoogleタグを設定することが可能な場合もあります。
各テーマごとに違いがあるためマニュアルを確認してください。
Googleタグの設置場所
Googleタグを正しく設置する場所も重要です。
以下のポイントに注意してください。
- <head>要素内に設置
Googleタグは、必ず<head>要素の先頭に設置します。
これにより、ページが読み込まれる際に最初に実行されるため、全ての訪問者データが正確に記録されます。 - 重複を避ける
同じGoogleタグを複数の場所に設置しないようにします。
これにより、データの重複記録を防げます。 - 全ページに適用
Googleタグはサイトの全ページに適用する必要があります。
これを達成するためには、共通のheaderファイルやテンプレートファイルにコードを追加するのが効果的です。
効果的です。
以下は、Googleタグの設置場所についてまとめた表です。
設置場所 | 説明 |
<head>要素内 | 最初に読み込まれる場所であり、全てのデータを正確に記録します。 |
重複を避ける | 同じコードを複数の場所に設置しないようにします。 |
全ページに適用 | サイト全体にコードが適用されるようにします。 |
以上が、サイトにGoogleタグを設置する手順の詳細解説です。
正しくGoogleタグが動作しているか確認する方法
Googleタグの確認方法
Googleタグが正しく動作しているかを確認することは非常に重要です。
これを怠ると、正確なデータが取得できず、サイトの分析ができなくなります。
以下のステップでGoogleタグの動作を確認できます。
1.ページソースの確認
ブラウザで自分のサイトを開き、右クリックして「ページのソースを表示」を選択します。
<head>要素内にGoogleタグが正しく挿入されているか確認します。
2.Google タグアシスタントの使用
Google タグアシスタントは、Googleが提供するブラウザ拡張機能です。
これを使うと、Googleタグが正しく実装されているかを簡単に確認できます。
拡張機能をインストールして有効化し、サイトにアクセスすると、タグアシスタントがGoogleタグの状況を表示してくれます。
ブラウザでの確認手順
ブラウザでGoogleタグが正しく動作しているか確認する具体的な手順を説明します。
1.ページソースを確認する
自分のウェブサイトにアクセスし、ページを右クリックして「ページのソースを表示」を選択します。
表示されたソースコードの中で、<head>要素内にGoogleタグが正しく挿入されているか確認します。
2. 開発者ツールを使用する
ブラウザの開発者ツールを開きます(Google Chromeの場合、F12キーまたは右クリックして「検証」を選択)。
「ネットワーク」タブを選択し、ページをリロードします。
フィルターに「collect」と入力すると、Google アナリティクスのリクエストが表示されます。
これが表示されていれば、Googleタグが正しく動作していることが確認できます。
Google アナリティクスでの確認
Google アナリティクスの管理画面でも、Googleタグが正しく動作しているかを確認できます。
1.リアルタイムレポートの確認
Google アナリティクスにログインし、左側のメニューから「レポート」→「リアルタイム」を選択すると「リアルタイムの概要」が表示されます。
自分のサイトにアクセスすると、リアルタイムのユーザー数に自分のアクセスが反映されるはずです。
これが確認できれば、Googleタグが正しく動作している証拠です。
2.デバッグモードの利用
Google アナリティクスには、Googleタグの動作を確認するためのデバッグモードがあります。これを利用することで、トラッキングの詳細な動作を確認できます。
以下は、確認方法をまとめた表です:
確認方法 | 手順 |
ページソースの確認 | ページのソースを表示し、<head>要素内のコードを確認する。 |
Google タグアシスタントの使用 | 拡張機能をインストールし、タグの状況を確認する。 |
開発者ツールの使用 | ネットワークタブで「collect」をフィルターにかけて確認する。 |
リアルタイムレポートの確認 | Google アナリティクスでリアルタイムのユーザー数を確認する。 |
以上が、Googleタグが正しく動作しているか確認するための方法です。
これらの手順を実行することで、Googleタグが正しく動作していることを確実に確認できます。
正確なデータを取得し、サイトの訪問者の行動を効果的に分析しましょう。
Googleタグ設置時のよくある問題と対処法
Googleタグが反映されない原因
Googleタグを設置したのにデータが反映されない場合、以下の原因が考えられます。
- コードの設置場所が間違っている
Google アナリティクスには、Googleタグの動作を確認するためのデバッグモードがあります。
これを利用することで、トラッキングの詳細な動作を確認できます。 - コードのコピーが不完全
コードをコピーする際に、一部が抜けていたり、余分な文字が含まれていたりすると、正常に動作しません。
コードを正確にコピーして貼り付けることが重要です。 - キャッシュの影響
ブラウザのキャッシュが原因で、新しく設置したGoogleタグが反映されないことがあります。
キャッシュをクリアするか、シークレットモードで確認してみてください。 - サイトのSSL設定
サイトがHTTPSで保護されている場合、GoogleタグもHTTPSにする必要があります。
HTTPのコードを使用していると、データが送信されないことがあります。
設置時のエラーメッセージ対処法
Googleタグを設置する際にエラーメッセージが表示される場合、その原因と対処法を理解することが重要です。
エラーメッセージ | 対処法 |
「gtag is not defined」 | コードが正しく貼り付けられているか確認し、<head>要素内に配置する。 |
「Failed to load resource」 | インターネット接続が正常か、URLが正しいかを確認する。 |
「Blocked by client」 | ブラウザのアドブロックを無効化して再度確認する。 |
コードが重複している場合の対策
Googleタグが重複して設置されていると、データが二重に計測され、正確な分析ができなくなります。
以下の対策を講じることで、この問題を解決できます。
- ページソースを確認する
自分のサイトのページソースを表示し、Googleタグが複数回挿入されていないか確認します。
特にテンプレートファイルや共通ファイルにコードが重複していないかチェックします。 - Google タグマネージャーを使用する
複数のGoogleタグを一元管理するために、Google タグマネージャーを使用することを検討してください。
これにより、Googleタグの重複を防ぎ、管理が容易になります。 - コードの整理
サイト全体のコードを整理し、必要な箇所にだけGoogleタグを配置するようにします。
共通ヘッダーやフッターにコードを配置することで、重複を防げます。
これらの対策を講じることで、Googleタグ設置時の問題を効果的に解決し、正確なデータ収集が可能になります。
まとめ
Google アナリティクスのGoogleタグは、ウェブサイトの訪問者データを収集し、サイトの訪問者の行動を分析するための重要なツールです。Googleタグを正しく設置することで、訪問者数やページビュー数、直帰率などのデータを把握できます。
Googleタグを発行するには、まずGoogle アナリティクスにログインし、プロパティを作成してコードを取得します。コードをウェブサイトの<head>要素内に貼り付けることで、データ収集が始まります。
設置後の確認は、ページソースを表示したり、Google タグアシスタントやブラウザの開発者ツールを使って行います。Google アナリティクスのリアルタイムレポートでも、Googleタグが正しく動作しているか確認できます。
よくある問題としては、コードが反映されない、エラーメッセージが表示される、コードが重複しているなどがあります。これらの問題に対処するためには、設置場所やコードの正確性を確認し、必要に応じてキャッシュをクリアします。また、Google タグマネージャーを使うことで、コードの管理が容易になります。
これらのポイントを押さえることで、Googleタグを正しく設置し、サイトの訪問者の行動を効果的に分析できます。正確なデータを基に、サイトの改善を進めていきましょう。