
無料のアクセス解析ツールを選ぶときは、自社の目的や改善提案に必要なデータまで網羅できるかが判断の基準になります。
訪問状況の集計とユーザーの行動分析では、取得できる指標の性質が異なるためです。
また、運用後に必要な情報や過去のログを継続して取得できるかも確認しなければなりません。
本記事では、無料で使えるおすすめのツールを比較し、自社に合う選び方から分析データの活用方法まで解説します。
無料で使えるアクセス解析ツールの範囲と制限

Webサイトへ無料のアクセス解析ツールを導入して長く運用するには、料金が発生する条件やトラフィックが無料プランの枠内に収まるかを事前に確かめることが必要です。
特に、高度な専門知識を持たない初心者でも、計測タグの設定や画面の操作が簡単に行えるかといった使いやすさも、選定時の重要なポイントになります。
この章では、ツールを無料で使い続けるための適用範囲と、機能に関する注意点を解説します。
無料期間終了後の利用条件と自動課金の有無
無料トライアルの期間が終わった後もそのまま無料で使い続けられるか、それとも自動で有料契約に切り替わるかは、選択するプランや規約の条件によって異なります。
想定外の課金を防ぐため、料金ページで終了後のプランを調べるとともに、登録画面で有料契約への同意が含まれていないか、以下の項目を重点的に確かめてください。
| 利用条件 | 確認すべきこと |
| なし(永久無料利用可能) | 他プランの有無、各プランの内容 |
| 有料契約を選ばなければ、無料期間後利用停止 | 有料プランの金額 |
| 無料期間後、有料プランへ自動移行 | 課金開始日と停止手続きの期限 |
有料へ自動移行する契約では、ツールの利用をやめるだけで課金が止まるわけではありません。
申し込み時に同意する規約やプランの内容を、事前に正しく把握しておくことが必要です。
また、無料期間後に自動で利用が停止する方式では、試用中に作成した分析結果を引き続き閲覧できるかをあわせて確認してください。
計測上限とデータ保存期間の確認点
無料のアクセス解析ツールでは、プランごとに利用できる機能や分析できる範囲が根本的に異なります。
単にアクセス量やデータ数の上限だけでなく、自社の目的に必要な機能が無料枠に含まれているかを料金ページで確かめることが必要です。
自社の利用予定と照らし合わせて以下を確認してください。
保存期間は、定例レポートで使用する比較期間から判断します。
自社の計測量が無料枠に収まっていても、必要な比較期間のデータや機能が不足していれば継続分析には使えません。 無料のまま運用できるかは、機能の範囲と保存期間の両方が自社の分析目的に合うかで判断してください。
無料で使える国内アクセス解析ツールおすすめランキング10選
サイトへのアクセス状況を把握するだけなら基本的な解析ツール、改善案の提案や報告資料の作成まで視野に入れるならAI分析機能を持つツールが有力な候補です。
ツールごとに無料プランで利用できる範囲が異なるため、追加費用が発生する機能とは分けて適用条件を見極めなければなりません。
この章では、各ツールの特徴や利用条件を比較し、自社のサイトに必要な分析を無料でどこまでカバーできるかを判断するための具体的な選択肢を順に挙げます。
10位:i2iアクセス解析

有料版への申し込みで広告非表示
有料:解析機能を維持したまま広告を非表示
広告の表示といった制限はあるものの、詳細なアクセスログの検索とリピーター分析に特化したツールです。
大まかな数値の把握にとどまらず、個別の訪問状況を細かく検索して追跡したい場合は選択肢になります。
9位:忍者アクセス解析

有料版への申し込みで広告非表示
有料:解析機能を維持したまま広告を非表示(ログ保存期間は最大4か月)
忍者アクセス解析は、ページごとのアクセス数だけでなく、訪問前後のページや閲覧経路を調べたい場合に適したツールです。
ページビュー数の制限を気にせず、サイト内の細かな回遊状況を分析したい場合は選択肢になります。
8位:アクセス解析研究所

有料版は利用時間を購入するプリペイド型
有料:無料版の休眠による解析停止やアカウント削除の制約を解除、購入した利用時間内での解析利用
アクセス解析研究所は、現在の訪問状況をリアルタイムで調べながら、クリック先のログまで詳しく追跡できるツールです。
ページ内の細かなアクションや、現在のアクセス状況を即座に分析したい場合に向いています。
7位:QA Assistants

有料:なし
QA Assistantsは、自社のサーバー内でアクセス解析やヒートマップを無料で管理できるWordPress専用プラグインです。
外部のサービスにデータを渡さず、WordPress内でアクセス状況から実際の閲覧行動まで分析したい場合に役立ちます。
6位:LOGLY Audience Analytics

有料オプションは別途申し込み
有料:ユーザーの詳細データ利用、月間分析レポートのダウンロード、広告配信向けのセグメントデータ利用
LOGLY Audience Analyticsは、アクセス状況の把握に加え、訪問者の属性や興味関心から訴求内容を設計したい場合に適したツールです。
単なる数値の集計にとどまらず、サイトを訪れたユーザーの人物像や見込み度まで深く分析できます。
5位:Ptengine

有料プランは別途契約
有料:計測量の拡張、ヒートマップ対象ページ数の拡張、データ保存期間の延長
Ptengineは、アクセス解析とヒートマップを組み合わせ、ページ内のユーザー行動を視覚的に分析したい場合に適したツールです。
特定のページに絞ってヒートマップを活用し、離脱箇所や改善点を見つけて実際のサイト改修までつなげたい場合に向いています。
4位:SiTest

有料プランは別途契約
(無料トライアル期間:30,000PV・2ドメインまでの計測)
有料:計測ページビュー数やドメイン数の拡張、専任カスタマーサポートによる活用支援
SiTest(サイテスト)は、ヒートマップ分析からA/Bテスト、入力フォームの改善まで、サイト全体の最適化を一つのツールで進めたい場合に適したツールです。
小規模サイトなら、ヒートマップからA/Bテスト、フォーム改善まで無料で試せます。
3位:ANATOMY

有料プランは別途契約
有料:個別ページの流入・回遊・SEO分析(starter)、検索インデックス・画面キャプチャ・メタタグ情報の過去比較(expert)、ダッシュボードの集計期間やAI分析用データ期間の拡張(dashboard Plus)
ANATOMYは、GA4とGoogle Search Consoleのデータをまとめ、アクセス状況と検索流入を統合して分析したい場合に適したツールです。
検索データとサイト内の動きを一つの画面で把握し、AIのサポートを受けながら課題を深掘りする際に役立ちます。
2位:AIアナリスト

有料プランは別途契約
有料:契約プランに応じた分析・レポート機能の利用、マーケティング改善の伴走支援を含むプランを選択可能
AIアナリストは、GA4などの集計データをもとに改善案の提案まで自動で行いたい場合に適したツールです。
手作業でのデータ集計を減らし、AIによる改善提案をもとにスピーディーな施策実行へつなげたい場合は候補になります。
1位:まるっとプラスAI

(クレジットカード登録不要、自動課金なし)
有料プランは別途契約
トライアル期間・有料:契約内容に応じて詳細分析、AI改善提案、考察付きPDFレポートの生成、戦略立案、ペルソナ生成、集客施策の提案など
まるっとプラスAIは、アクセス解析にとどまらず、マーケティング戦略の立案からAIによる改善提案、レポート作成までを一貫して自動化できるツールです。
データ集計や資料作成にかかる工数を大幅に削減し、本来注力すべき施策の実行へ直ちに取り組みたい企業に向いています。
自社に合う無料アクセス解析ツールの選び方

無料のアクセス解析ツールを導入してWebマーケティングの成果を出すには、単にPVや直帰率などを測るだけでなく、自社の課題解決に必要なデータが取得できるかを見極めることが重要です。
検索エンジンやSNSからの流入経路が分かるか、目標とするコンバージョンへの行動を可視化できるかといった機能面の違いも選択の基準になります。
自社の目的と業務上の条件を明確にすることで、無料で運用できるツールと、有料プランが必要なツールを正確に仕分けることが可能です。
以降では、自社に最適なツールを選ぶための具体的な比較ポイントを順に解説します。
分析したい内容と取得できるデータの比較
自社に最適なツールを選ぶための第一歩として、分析の目的と無料プランで取得できるデータが一致しているかを確認することが重要です。
単に全体のアクセス数を集計できても、流入元やページ別に数値を絞り込めなければ、具体的な改善箇所を特定できません。
自社の目的に対してどの機能が必要になるか、以下の対応表を参考に必須の条件を見極めてください。
| 分析したい内容 | 必要なデータ | 必要な機能 |
| 集客経路ごとの訪問状況 | 参照元・キャンペーン別の訪問数 | 流入元別の集計と絞り込み機能 |
| 閲覧されているコンテンツ | URL別のページビュー数・ユーザー数 | ページ単位での集計機能 |
| ページ内で利用されている箇所 | クリック位置・スクロール到達位置 | ヒートマップ・セッションリプレイ(操作記録)機能 |
| 問い合わせや購入の発生状況 | 設定した成果の発生件数 | イベント・コンバージョン計測機能 |
必要な機能が明確になった後は、数値の集計だけでよいのか、あるいは改善案の作成までツールに任せるのかを検討する必要があります。
AIによる改善提案を利用したい場合は、無料で生成できる提案の具体性や、対象となるページの範囲を比較することが不可欠です。
データの集計と改善提案の生成はシステムとして異なる機能であるため、アクセス解析自体は無料であっても、提案機能には追加費用が発生するケースがある点に注意してください。
レポート出力と外部連携の比較
ツールの集計結果を定例報告に利用するなら、必要な形式へスムーズに出力できるツールを選ぶことで、集計や転記の作業を大幅に減らすことができます。
ただし、画面上で閲覧できるデータと、ファイルとして実際に出力できるデータが同じであるとは限りません。
自社の業務フローに適しているかを見極めるため、以下の項目を重点的にチェックしてください。
提出用の資料が直ぐに必要な場合はPDFの出力内容を、表計算ソフトで独自の再集計を行う場合はCSVの項目を優先する選び方が適しています。
複数サイトの管理と利用権限の比較
複数のサイトを運営している場合は、登録可能なサイト数とサイトごとの閲覧権限をセットで比較することが重要です。
一括管理できても、閲覧者ごとにサイトを限定できなければ、部署別やお客様別のデータ共有には適していません。
自社の運用体制に合うかを判断するため、以下の項目を重点的に確認しましょう。
社内の複数部署で利用するなら、分析結果を共有する人と設定を変更する人に別々の権限を付与できるツールが便利です。
また、他社のサイトを管理する場合は、クライアントごとに閲覧可能なサイトを限定できることが必須の条件になります。
将来的な担当者の交代に備え、会社用の共通アカウントで管理できる仕組みや、ユーザーの追加と削除がスムーズに行えるかもあわせて確かめておきましょう。
ツールで得たアクセス解析データの活用方法と注意点

アクセス解析ツールでデータを得た後は、その数値を正しく読み解き、実際のサイト改善へつなげることが不可欠です。
単なるアクセス数の増減だけで結論を急がず、比較できる条件を整えたうえで、流入元やページ内の行動を実際の成果と結びつけて検証しなければなりません。
また、関係者へ提出するレポートにおいては、データから判明した事実と、そこから推測される仮説を明確に分けて伝える配慮も必要です。
この章では、集計時の誤判断を防ぐ注意点から、改善提案やレポート作成にデータを正しく生かすための実践的な活用方法を順に解説します。
集計条件とデータの欠損による誤判断を避ける
データを比較・分析する前に、まずは計測方法の変更やデータが取得できていない期間がないかを確かめることが重要です。
計測トラブルなどによってデータが途切れた期間を含むアクセス数の減少は、実際の訪問者の減少とは明確に区別しなければなりません。
誤ったデータに基づいて施策を判断しないよう、集計時には以下の条件を必ず揃えて比較しましょう。
同じ長さの期間を設定し、曜日配列や季節要因による変動を考慮する
サイト全体の数値と特定ページの数値、あるいは全体の流入と広告経由のトラフィックなどを混同させない
ユーザー数・セッション数・ページビュー数を正確に区別し、異なるツールを用いる場合は集計仕様の差も把握する
未計測の期間や無料枠の上限による欠損を特定し、正常に取得できている期間同士で比較する
計測対象やコンバージョンの定義を変更した日を記録し、変更の前後を同一条件として評価しない
無料プランの計測上限に達し、一部のデータしか取得できていない場合、その期間の集計値からサイト全体の傾向を断定することはできません。
取得できたページや期間をレポートに明記し、分析の結論もその信頼できる範囲内に限定する必要があります。
分析結果を改善提案の根拠に使う
サイトの改善案は、目標とするコンバージョンに至るプロセスのどこでユーザーが離脱しているかを具体的に特定してから作成することが重要です。
アクセス数や離脱率といった表面的な数値は、あくまで問題箇所を探すための手掛かりに過ぎず、離脱の原因そのものを直接証明するデータではありません。
データから得られた事実をもとに、どのように原因を深掘りして改善案へつなげるべきか、以下を参考に具体的なアプローチを確認してください。
改善案を検討する箇所検索結果での見え方やタイトル・説明文の訴求
改善案を検討する箇所問い合わせボタンへの導線や案内文の配置
改善案を検討する箇所入力項目の数や分かりやすさ、エラーメッセージの表示
また、具体的な改善を提案する際は、対象となるページと変更内容だけでなく、施策の効果を後から検証するための指標をセットで設定します。
たとえば、問い合わせへのリンクを目立つように変更した場合、単なるリンクのクリック数だけでなく、最終的な「問い合わせ完了件数」まで追跡して評価することが不可欠です。
AIが自動生成した改善提案を利用する際も、根拠となったデータの対象期間やページ範囲が適切かを必ず照合してください。
ツールで計測していないユーザー行動を原因として挙げている提案は、追加の調査が必要な仮説として扱い、直ちに施策の実施を決める根拠とは明確に区別する必要があります。
レポートで数値の変化と施策の結果を伝える
施策を実施した後は、その効果を検証して次のアクションを判断するためのレポートを作成しましょう。
レポートでは、数値の増減と実施した変更内容を正確に対応させ、訪問数やクリック数の増加といった中間指標と、問い合わせや購入などの最終成果を別々に評価しなければなりません。
客観的な評価を行うため、レポートには以下の項目を必ず記載してください。
施策の目的と、変更を加えたページや集客経路
具体的な変更内容、公開日、実際にシステムへの反映を確認した日
実施前後の対象期間と、同一条件で集計した指標
クリックなど途中のユーザー行動の推移と、最終的な成果(問い合わせや購入など)
期待した行動が増加したかの検証結果と、追加で改修・調査すべき内容
施策を評価する際は、変更が本番環境へ確実に反映された後のデータを用いることが大前提となります。
反映直後の少数のアクセスのみで結論を急がず、比較検証に十分なデータが蓄積するまで待ってから評価を下すことが基本です。
申し込みから売上確定までに時間がかかるビジネスの場合は、集計時点で未確定の成果が含まれている旨をあわせて明記してください。
また、同時期に広告配信の開始や別ページの改修を行っている場合は、その外部要因もレポートへ記載し、数値の改善を単一の施策効果と断定しないよう注意が必要です。
まとめ
無料のアクセス解析ツールを導入して実務の成果を上げるには、単なる数値の集計にとどまらず、自社の目的や業務フローに適合するシステムを見極めることが不可欠です。
まずは、集客経路の分析やページ内の行動把握といった知りたい内容に対して、必要な指標が無料プランの範囲内で十分に取得できるかを確かめなければなりません。
さらに、定例報告用ファイルの出力形式や、複数人で運用する際の権限管理が自社の体制に合うかも、継続利用を判断する重要な指標となります。
ツールで得たデータは、増減の表面的な結果だけで結論を急がず、比較条件を揃えたうえで具体的な改善施策の立案と効果検証へつなげてください。
これらの分析や定例報告を自社のみで正確に進めることが難しい場合は、専門の外部支援を利用するのも一つの方法です。
「まるっとプラスAI」を開発・運営する株式会社トモシビでは、アクセス解析データをもとにサイトや広告、SEOの課題を可視化し、具体的な改善へつなげる支援を行っています。
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