Google広告の検索語句レポートの見方と分析手順|キーワード設定を見直して運用を改善する方法

Google広告では、登録キーワードと異なる検索語句で広告が表示される場合があります。
配信を最適化するためには、実際の検索内容から、広告がターゲット層へ届いているかを確かめることが大切です。

この記事では、検索語句レポートの読み取り方から、キーワードの追加や除外の判断基準、そして実際のアカウント設定へ反映する手順まで、具体的な運用改善の進め方を解説します。

Google広告の検索語句レポートの確認方法と見方

Google広告の検索語句レポートの確認方法と見方

検索語句レポートでは、広告の表示につながった検索内容と掲載実績を語句ごとに確認できます。
まずは調べたいキャンペーンと期間を絞り込み、どの登録キーワードによって広告が表示されたのかを把握することが大切です。

この章では、レポート上のデータを読み解く手順を確認します。

レポートを開き、確認するキャンペーンと期間を絞る

Google広告の管理画面では、登録キーワードと実際に配信された検索語句のズレを確認できます。

複数の商品や配信目的が混ざらないよう、検索語句のデータは次の手順で表示してください。

1 Google広告にログインし、対象の広告アカウントを選択する
2 「キャンペーン」から「分析情報とレポート」を開き、「検索語句」をクリック
3 対象の検索キャンペーンを選択し、必要に応じて広告グループまで絞り込む
4 調べたい配信期間の開始日と終了日を指定する
5 「表示項目」から、分析に使うクリック数や費用、コンバージョンの列を表示する

同じ語句でも広告グループによって表示される広告やリンク先が異なるため、複数の実績をまとめて合算すると個別の違いを見落としてしまいます。
そのため、データを保存する際は、検索語句と広告グループの対応関係を個別に分けて記録しましょう。

ただし、検索回数が一定の基準に満たない語句は、個人を特定されるリスクを防ぐ目的でレポートへ表示されません。
検索内容に個人情報や極端に具体的な条件が含まれていた場合、広告主側へ情報が渡るのを防ぐための仕様です。
一覧にない語句でも広告が配信されている可能性がある点に留意し、画面上で確認できるデータをもとに分析を進めてください。

検索語句とキーワードの対応・マッチタイプを読み取る

検索語句レポートでは、ユーザーが実際に検索した言葉に対して、どの登録キーワードが紐づいて広告が表示されたのかを確認します。

初期設定ではキーワードの列が非表示になっているため、まずは[表示項目]の[属性]から[キーワード]を追加してください。
項目を追加した一覧では、実際の検索内容と登録語句がどのような関係で結びついたのかを、[マッチタイプ]の列から判別します。

レポート上に表示されるマッチタイプは、キーワード登録時に指定した配信範囲ではなく、実際の検索と登録語句が一致した状態を示す区分です。

レポートの表示 検索語句と登録キーワードの関係
完全一致 登録キーワードと同じ語句、または意味や意図が同じ検索
フレーズ一致 登録キーワードの意味を含む検索
インテントマッチ 完全一致やフレーズ一致より広く、登録キーワードと関連する検索

この仕様により、実際の検索語句が登録キーワードと完全に同じであった場合は、インテントマッチで登録していてもレポート上は[完全一致]として記録されます。
そのため、レポートの「マッチタイプ」列が[完全一致]になっていても、実際のキーワード設定が「完全一致」であるとは限りません。

同じ語句でもマッチタイプは別

各キーワードがどのマッチタイプで登録されているかを確かめる際は、該当する広告グループのキーワード設定画面を参照してください。

検索語句から広告の改善候補を見つける分析方法

検索語句から広告の改善候補を見つける分析方法

広告の改善候補は、クリック数の多さではなく、検索ユーザーの目的と実際の獲得成果を基準に絞り込みます。
まずは、個々の検索語句が自社の商品やサービスに合致する意図を持っているかの判別が不可欠です。
そのうえで、実際の費用とコンバージョン実績を見比べ、語句ごとに取るべき対応を判断しなければなりません。

以降では、検索意図と実績データの2つを軸にして、配信をさらに伸ばすべき語句と無駄な費用を抑えるべき語句をどう見分けるかという具体的な選定手順へ進みます。

検索意図と商品・サービスの関連性を判断する

検索語句に自社の商品名やサービス名が含まれていても、ユーザーが求める内容と提供できる内容が一致しているとは限りません。
たとえば、自社が新規販売を狙っている商品名でも、ユーザーは「解約」や「修理」の方法を探しているケースがあります。
法人向けサービスに対して「個人用」と検索されるなど、提供対象が根本的に異なる検索も珍しくありません。

単語の一部だけで安易に判断せず、語句全体から検索の目的を読み取り、自社の広告やリンク先ページで応えられるかを確かめることが重要です。

関連性を判断する際は、次の内容を基準にしてください。

✓ 求める商品・サービス 自社で提供している種類や用途と一致しているか
✓ 利用条件 検索語句に含まれる地域や対象者が、自社の提供条件に合致するか
✓ 検索の目的 購入や依頼を検討しているのか、情報収集や自作の方法を探しているのか
✓ リンク先の内容 検索ユーザーが求める説明や申し込み先が、移動後のページに存在するか

提供対象や利用条件が明確に合わない検索は、除外キーワードへ登録する候補となります。
一方、商品やサービスに合う検索であっても、リンク先に必要な説明が不足しているなら、キーワードではなく広告文やページ自体の見直しが必要です。

費用とコンバージョン実績から対応の優先順位を決める

優先的に分析すべきなのは、費用を多く使っているにもかかわらず成果が乏しい語句と、目標に合う獲得単価で成果が出ている語句です。
検索語句レポートを費用の多い順に並べ替えることで、予算への影響が大きい語句から効率的に確認を進められます。
比較する際は、同じ配信目的のキャンペーン内で、同じ期間に得た実績を使用してください。

購入や問い合わせなど、どの行動をコンバージョンとして評価するのかを統一しておくことも重要です。
そのうえで、単にコンバージョン数を見るだけでなく、成果に至るまでのクリック数も踏まえて判断しましょう。

語句ごとの実績をもとに、次の表を参考にして対応の優先度と検討内容を決めてください。

検索語句ごとの実績 分析の優先度 判断する内容
費用が多く、コンバージョンがない 高い 無駄な費用を抑えるための除外候補か
コンバージョンがあり、獲得単価が目標を上回る 高い 獲得効率を改善する余地があるか
複数のコンバージョンがあり、獲得単価が目標以内 高い 配信を伸ばすためのキーワード追加候補か
クリック数も費用も少なく、コンバージョンがない 低い 判断を保留し、実績を蓄積するか

コンバージョンがない語句は、発生した費用とクリック数で優先度を判断します。
その際、成果が乏しい原因をキーワードだけに絞らず、広告文やリンク先、計測タグの設定なども併せて見直してください。

また、直近の少数のデータだけで結論を出すのは避けましょう。
検討期間のタイムラグによって後から成果が反映されることもあるため、十分な実績が蓄積した語句から優先して対応を進めることが大切です。

分析した検索語句をキーワード設定に反映する方法

分析した検索語句をキーワード設定に反映する方法

レポートの分析で抽出した改善候補は、実際のキーワード設定へ反映して初めて効果を発揮します。
成果を伸ばしたい検索語句は、広告を届けたい範囲に合わせて新たなキーワードとして追加しましょう。

反対に、無駄な費用となっている不要な検索は、適用先を定めて除外キーワードに登録し、確実に弾く必要があります。
これらの作業において共通して求められるのは、単なる語句の登録ではなく、「関連する検索をどこまで含めるか(または除外するか)」という適切な範囲の見極めです。

以降では、抽出した語句をアカウントへ正しく反映するための具体的な手順を解説します。

配信を強化したい語句をキーワードに追加する

成果につながる検索語句をキーワードとして登録すると、その語句専用のマッチタイプを指定して配信を管理できるようになります。 追加先には、検索意図に合う広告文とリンク先が設定されている広告グループを選んでください。 なお、すでに同じ語句を登録している場合は、重複して追加するよりも既存の設定を見直すほうが効果的です。

分析で選んだ語句を新たにキーワードとして登録する手順は、次のとおりです。

1 管理画面のメニューから「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」内の「検索キーワード」を開く
2 プラス(+)ボタンを選択し、追加先のキャンペーンと広告グループを指定する
3 キーワードを1行に1つずつ入力し、希望するマッチタイプの記号で囲む
4 「保存」を選択する

手順3の入力で使用する記号と、目的に応じたマッチタイプの選び方は次のとおりです。

完全一致( [語句] )
意味や意図が同じ検索に絞って配信したい場合
フレーズ一致( “語句” )
語句の意味を含む検索まで広げたい場合
インテントマッチ( 記号なし )
関連検索全体へ広げたい場合(スマート自動入札と併用)

なお、レポート上の語句はすでに既存のキーワードで配信されているため、追加しても表示回数が増加するとは限りません。
新たに追加する本来の目的は、その語句を「どの広告グループとマッチタイプを使って配信するか」を明確に管理することです。

不要な検索を除外キーワードで止める

除外キーワードを登録する際は、不要な検索だけをピンポイントで止めるか、共通の語句を含む検索まで広く止めるかを指定します。
ただし、除外範囲を広げすぎると、獲得につながる検索まで配信対象から外れてしまうため注意が必要です。

止めたい検索の範囲に合わせて、次の表から適切なマッチタイプを選んでください。

除外のマッチタイプ 広告を表示しない検索の条件 選ぶ場面
完全一致 指定した語句が同じ語順で使われ、前後に別の語句を含まない検索 特定の検索語句だけをピンポイントで止めたい場合
フレーズ一致 指定した語句を同じ語順で含む検索 不要なフレーズを含む検索をまとめて止めたい場合
インテントマッチ 指定したすべての語句を含む検索(語順は問わない) 語順にかかわらず、特定の単語の組み合わせを止めたい場合

除外キーワードは通常のキーワードと異なり、類義語や表記ゆれが自動では除外されません。
そのため、表記違いの不要な検索がある場合は、それらも個別に登録する必要があります。

レポートから直接追加する際の手順と設定内容は次のとおりです。

追加手順
対象の行にチェックを入れ、「除外キーワードとして追加」を選択する
マッチタイプの変更
初期設定は「完全一致」です。フレーズ一致にする場合は半角の引用符(” “)で囲み、部分一致にする場合は記号を外します。
適用先の選択
影響範囲に合わせて「広告グループ」または「キャンペーン」を指定して保存する

他の商品やサービスに必要な検索まで止めてしまわないよう、除外する語句と適用先の組み合わせは正確に設定しましょう。

Google広告の除外キーワードの選び方と設定方法については下記で詳しく紹介しています。

まとめ

検索語句レポートを活用した広告運用の改善では、ユーザーが入力した言葉の意図を正確に読み取り、配信を伸ばす検索と止める検索を的確に仕分けることが最終的な目的となります。
レポート上の表示だけを見るのではなく、実際のキーワード設定状況と照らし合わせて語句ごとの対応方針を決める必要があります。

まずは発生した費用と獲得単価をもとに、優先して設定を見直すべき語句を見極めます。
その実績評価に従い、自社の提供条件に合わない不要な検索は除外キーワードで確実に弾き、獲得効率が良い語句はターゲット範囲に合うマッチタイプを選んで配信対象へ追加します。
関連する検索をどこまで含めるかという影響範囲を正しくコントロールすることで、無駄な費用を抑えた広告配信へ改善できます。

株式会社トモシビでは、アクセス解析データをもとに検索語句の実績など広告の課題を見える化し、改善につなげるWeb広告・リスティング広告運用の支援を行っています。
実際のデータをもとにどの語句を除外しどこまで配信を広げるべきかという運用上の個別判断をはじめ、記事内容を踏まえた自社のWebマーケティング課題についてぜひご相談ください。

この記事を書いた人
株式会社トモシビ 石本憲貴
株式会社トモシビ 石本憲貴

WACA認定 ウェブ解析士マスター / AJSA認定 SEOコンサルタント
デジタル庁 デジタル推進委員
京都医健専門学校 スポーツマネジメントテクノロジー科 非常勤講師
大阪リゾート&スポーツ専門学校 スポーツITトレーナー科 非常勤講師

1987年生まれ。関西大学法学部法律学科卒業。
大学在学中、独学でWEBサイト制作 / プログラミング / WEBマーケティングを学ぶ。
大学卒業後、成果を上げる事に徹底的にこだわった「WEBコンサルティング会社」を設立
2020年に「株式会社トモシビ」を設立。『「勝てるWEB戦略」をモットーにしたコンサルティング業』として、アクセス解析/SEO対策/ウェブサイト・LP制作/広告運用など、これまでで240社以上の支援実績。現場の最前線で実作業もこなす現役プレーヤーとして活躍中。
WEBマーケティング、Google Analytics の活用法を教える企業研修・セミナーなどの『講師活動』をこれまで250回以上実施。

【著書一覧】
1. ウェブ解析スペシャリストが教える! 稼ぐサイトをつくる「7つの秘訣」(セルバ出版)
2. 現場で使える Googleタグマネージャー実践入門(マイナビ出版)
3. 1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本(インプレス社)
4. Googleデータポータルによるレポート作成の教科書(マイナビ出版)
5. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(31)(Kindle)
6. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(37)(Kindle)
7. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(51)(Kindle)
8. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(57)(Kindle)

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