「ウェブサイトで収益を上げるためには、たくさんの集客を促さないといけない」と多くの方が考えるでしょう。
集客(サイトへの訪問ユーザー数)を増やすことはもちろん重要なことですが、
実は集客ばかりを強化しても、売上が上がる事はありません。
ここで、散水ホースをイメージしてみてください。
たくさんの水を散水したくても、このホースに穴が開いていたり、途中で何かが詰まっていた場合。
どれだけ大量の水が流れてきても、ホースから漏れたり逆流したりしてしまいます。
それはホースの修理や流れを阻害する障害物を取り除くことで解消することができます。
スムーズな流れが確保できていない状態で水の量を増やしても無駄になってしまいます!
というお話です。
この記事では、分析の基本であるファネルに焦点を当て、その効果的な活用法を探っていきましょう。
「ファネル」とは
「ファネル(漏斗)」とは、Webサイトに訪れた多数のユーザーがサイト内の回遊や検討を経てコンバージョンに至る過程のなかで、段々と少数になっていくことをいいます。
それを図で表すと漏斗で濾した様子に似ているところからそう呼ばれています。
ファネル分析とは、サイト内でのユーザーの行動を階層に分解し、離脱ポイントと離脱した原因を探る分析手法のことです。
ファネル分析を行うメリット
1.離脱ポイントの特定
どこのフェーズで一番多くの離脱が起こっているのかがわかります。
それにより、優先的に改善すべきポイントが明確になります。
たとえば、特定のランディングページから離脱が多い場合はそのページのコンテンツや導線の改善、購買手続きの途中での離脱が多い場合は支払いプロセスやフォームの改善が必要となります。
分析結果に基づいて行った改善は、サイトのユーザーエクスペリエンスに直結します。
2.コンバージョン率の向上
各フェーズでの問題点を特定し、それに対する改善策を実施することで、効率よくコンバージョン率を向上させることができます。
ファネルの種類
興味(Interest): 顧客が製品やサービスに対して興味を持ち始める段階。
検討(Consideration): 顧客が製品やサービスを他の選択肢と比較し、選定を進める段階。
購入(Purchase): 顧客が最終的な決断を下し、製品やサービスを購入する段階。
パーチェスファネルとは逆に、購入や申込などのコンバージョン後の行動
離脱の確認や課題発見に活用できます。
紹介(Referral):顧客が製品・サービスを友達や知人に積極的に勧める段階。
発信(Advocacy):顧客が自らの意志で、製品・サービスを積極的に発信する段階。
上記2つのファネルを組み合わせたもの。
顧客獲得の循環を作り出し、認知度や受注率、継続率などの底上げを図ることができます。
既存顧客活用ファネル:インフルエンスファネル
ファネル分析の手順
まず、上記した3種類のうちどのファネルを利用するかを選びましょう。
例えば、LPのファネル分析でコンバージョンを「資料請求」とする場合、標準のパーチェスファネルが最適です。
BtoBで継続利用やLTVの最大化を目指すなら、インフルエンスファネルやダブルファネルが適しています。
ファネルの選択は目的によりますので、慎重に行いましょう。
次に、CVに至るまでの顧客アクションを、各フェーズに分類します。
BtoBマーケティングでのCV獲得を例に挙げると、
⇓
見込み客の育成(リードナーチャリング)
⇓
顧客獲得
のように、フェーズを明確にします。
最初の「見込み客の獲得」フェーズでは、ネット広告やSNS、セミナーなどで広くリードを獲得し、製品やサービスの認知を高め、興味・関心を拡大させます。
次の「見込み客の育成」では、顧客のニーズを特定し、CVに繋げます。
競合に対する優位性や成功事例などをアピールし、理解度や関心度に基づいて顧客をセグメントしましょう。
最後の「顧客獲得」では、アポイントや商談に結びつけ、製品やサービスの購入を促進します。
導入後のメリットを顧客に提供することが重要です。
各フェーズで顧客のアクションを分類したら、離脱率が高いポイントを見つけ、原因を分析します。
予想外の問題が発生している場合もあるので念入りに確認しましょう。
ファネル分析にはツールを活用すると効果的です。
例えば、Googleアナリティクスを使用するとWebサイトのPV、UU、遷移数などを計測できます。
MAツールやMixpanelなども有効なツールなので、適宜利用しましょう。
まとめ
今回の記事では、ウェブサイトの収益向上においてのファネル分析の効果的な活用方法を探りました。 ウェブサイトの効果的な改善策を導き出す上で、ファネル分析は必要不可欠です。
ファネル分析を通じて初めて浮かび上がる問題点もあることでしょう。
それはウェブサイトの収益向上のみならずユーザーエクスペリエンスの向上に繋がる重要な鍵となります。
具体的な解析のデータをもとに、戦略的なアプローチを心がけましょう。
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