無料のアクセス解析ツールおすすめ10選を比較|選び方と分析データの活用方法

無料のアクセス解析ツールを選ぶときは、自社の目的や改善提案に必要なデータまで網羅できるかが判断の基準になります。
訪問状況の集計とユーザーの行動分析では、取得できる指標の性質が異なるためです。
また、運用後に必要な情報や過去のログを継続して取得できるかも確認しなければなりません。

本記事では、無料で使えるおすすめのツールを比較し、自社に合う選び方から分析データの活用方法まで解説します。

無料で使えるアクセス解析ツールの範囲と制限

無料で使えるアクセス解析ツールの範囲と制限

Webサイトへ無料のアクセス解析ツールを導入して長く運用するには、料金が発生する条件やトラフィックが無料プランの枠内に収まるかを事前に確かめることが必要です。
特に、高度な専門知識を持たない初心者でも、計測タグの設定や画面の操作が簡単に行えるかといった使いやすさも、選定時の重要なポイントになります。

この章では、ツールを無料で使い続けるための適用範囲と、機能に関する注意点を解説します。

無料期間終了後の利用条件と自動課金の有無

無料トライアルの期間が終わった後もそのまま無料で使い続けられるか、それとも自動で有料契約に切り替わるかは、選択するプランや規約の条件によって異なります。

想定外の課金を防ぐため、料金ページで終了後のプランを調べるとともに、登録画面で有料契約への同意が含まれていないか、以下の項目を重点的に確かめてください。

利用条件 確認すべきこと
なし(永久無料利用可能) 他プランの有無、各プランの内容
有料契約を選ばなければ、無料期間後利用停止 有料プランの金額
無料期間後、有料プランへ自動移行 課金開始日と停止手続きの期限

有料へ自動移行する契約では、ツールの利用をやめるだけで課金が止まるわけではありません。
申し込み時に同意する規約やプランの内容を、事前に正しく把握しておくことが必要です。
また、無料期間後に自動で利用が停止する方式では、試用中に作成した分析結果を引き続き閲覧できるかをあわせて確認してください。

計測上限とデータ保存期間の確認点

無料のアクセス解析ツールでは、プランごとに利用できる機能や分析できる範囲が根本的に異なります。
単にアクセス量やデータ数の上限だけでなく、自社の目的に必要な機能が無料枠に含まれているかを料金ページで確かめることが必要です。

自社の利用予定と照らし合わせて以下を確認してください。

✓ 計測上限の単位と集計期間 ページビュー数やセッション数などの単位と、上限がリセットされる時期
✓ 機能やデータの制限 無料プランと有料プランで使える分析機能や取得できる項目の違い
✓ 制限の対象となる範囲 サイトごとに計算されるか、アカウント全体で複数サイトの計測量が合算されるか
✓ データごとの保存期間 集計レポートと個別のアクセスログなど、必要なデータを遡って閲覧できる期間

保存期間は、定例レポートで使用する比較期間から判断します。
自社の計測量が無料枠に収まっていても、必要な比較期間のデータや機能が不足していれば継続分析には使えません。 無料のまま運用できるかは、機能の範囲と保存期間の両方が自社の分析目的に合うかで判断してください。

無料で使える国内アクセス解析ツールおすすめランキング10選

サイトへのアクセス状況を把握するだけなら基本的な解析ツール、改善案の提案や報告資料の作成まで視野に入れるならAI分析機能を持つツールが有力な候補です。
ツールごとに無料プランで利用できる範囲が異なるため、追加費用が発生する機能とは分けて適用条件を見極めなければなりません。

この章では、各ツールの特徴や利用条件を比較し、自社のサイトに必要な分析を無料でどこまでカバーできるかを判断するための具体的な選択肢を順に挙げます。

10位:i2iアクセス解析

i2iアクセス解析
公式HP: i2iアクセス解析
形態
期間制限のない広告付き無料ツール(永久無料)
有料版への申し込みで広告非表示
可能なこと
無料:日別アクセス数の集計、アクセスログの検索、リンク元分析、リピーター分析、閲覧環境の解析。
有料:解析機能を維持したまま広告を非表示
特徴
アクセスログを閲覧ページやリンク元で検索し、調べたい訪問を絞り込める
リンク元をURLやドメイン単位で集計し、流入につながった外部ページを特定できる
再訪問までの経過時間から、リピーターの訪問頻度を把握できる
OSやブラウザの利用状況を解析し、閲覧環境に合わせたページ表示の検証に役立つ

広告の表示といった制限はあるものの、詳細なアクセスログの検索とリピーター分析に特化したツールです。
大まかな数値の把握にとどまらず、個別の訪問状況を細かく検索して追跡したい場合は選択肢になります。

9位:忍者アクセス解析

忍者アクセス解析
公式HP: 忍者アクセス解析
形態
期間制限のない広告付き無料ツール(永久無料)
有料版への申し込みで広告非表示
可能なこと
無料:ページビュー数・ユーザー数の集計、ページ間の移動分析、新規ユーザーとリピーターの集計、アクセスログの閲覧
有料:解析機能を維持したまま広告を非表示(ログ保存期間は最大4か月)
特徴
無料プランでも計測ページビュー数の上限がなく、アクセス増加による有料化が不要
当日と前日、前週の同じ曜日を比べる集計により、日々のアクセス変動を把握できる
ページに来る前と移動した後のページを集計し、サイト内の閲覧経路を特定できる
初回訪問日や前回訪問日時をログで調べ、継続して訪れているユーザーの動きを追跡できる

忍者アクセス解析は、ページごとのアクセス数だけでなく、訪問前後のページや閲覧経路を調べたい場合に適したツールです。
ページビュー数の制限を気にせず、サイト内の細かな回遊状況を分析したい場合は選択肢になります。

8位:アクセス解析研究所

アクセス解析研究所
公式HP: アクセス解析研究所
形態
無料版は30日間の未閲覧で解析停止、60日間でアカウント削除
有料版は利用時間を購入するプリペイド型
可能なこと
無料:リアルタイムのアクセス解析、閲覧ページと流入元の集計、クリック先ログの閲覧、OS・ブラウザの解析
有料:無料版の休眠による解析停止やアカウント削除の制約を解除、購入した利用時間内での解析利用
特徴
最新ログを訪問順に表示し、今来ている訪問者の閲覧状況を直ちに調べられる
アクセス先やリンク元、クリック先にそれぞれログがあり、ページ閲覧とクリック操作を区別して分析できる
セッションが継続中であることをグラフの色で表示し、閲覧が続いているアクセスを見つけられる
1ページだけの訪問でも、クリックやブラウザのフォーカス移動を観測した場合は滞在時間を記録する

アクセス解析研究所は、現在の訪問状況をリアルタイムで調べながら、クリック先のログまで詳しく追跡できるツールです。
ページ内の細かなアクションや、現在のアクセス状況を即座に分析したい場合に向いています。

7位:QA Assistants

QA Assistants
公式HP: QA Assistants
形態
WordPress用の無料プラグイン
可能なこと
無料:アクセスデータの集計、全ページのヒートマップ分析、セッションリプレイ、レポートの閲覧
有料:なし
特徴
計測データをWordPressが動くサーバーに保存し、自社の環境内で管理できる
全ページのヒートマップとセッションリプレイにより、集計値と実際の閲覧行動を照合できる
管理者がサイトを閲覧しながら、ページ分析アシスタントで指標やヒートマップへアクセスできる
月間計測上限は初期設定で1万PVだが、サーバーの容量や処理能力に合わせて設定ファイルで変更できる

QA Assistantsは、自社のサーバー内でアクセス解析やヒートマップを無料で管理できるWordPress専用プラグインです。
外部のサービスにデータを渡さず、WordPress内でアクセス状況から実際の閲覧行動まで分析したい場合に役立ちます。

6位:LOGLY Audience Analytics

LOGLY Audience Analytics
公式HP: LOGLY Audience Analytics
形態
利用期間やデータ量による制限のない無料基本プラン
有料オプションは別途申し込み
可能なこと
無料:アクセスログ分析、ペルソナ分析、BtoB分析、リードスコアリング、A/Bテスト、ポップアップ表示、NPS調査
有料:ユーザーの詳細データ利用、月間分析レポートのダウンロード、広告配信向けのセグメントデータ利用
特徴
属性とインターネット上の行動データから、代表的な訪問者のペルソナを自動生成する
BtoB分析で訪問企業を調べ、企業サイトに対する関心の高さを分析できる
リードスコアリングで見込み度を数値化し、ユーザーに合わせたアプローチを検討できる
NPS調査を組み合わせ、アクセスログだけでは分からないサイトへの評価も収集できる
有料オプションではオーディエンスデータを広告配信に利用でき、分析結果を直接的な集客施策へつなげられる

LOGLY Audience Analyticsは、アクセス状況の把握に加え、訪問者の属性や興味関心から訴求内容を設計したい場合に適したツールです。
単なる数値の集計にとどまらず、サイトを訪れたユーザーの人物像や見込み度まで深く分析できます。

5位:Ptengine

Ptengine
公式HP: Ptengine
形態
期間制限のない無料プラン
有料プランは別途契約
可能なこと
無料:月間3,000PVまでのアクセス解析、1ページのヒートマップ、月間100件までのイベント計測、3個までのコンバージョン設定(データ保存期間は1か月)
有料:計測量の拡張、ヒートマップ対象ページ数の拡張、データ保存期間の延長
特徴
数値レポートとヒートマップを組み合わせ、流入状況とページ内の反応を同時に分析できる
ボタンのクリックをイベントとして計測し、ページ閲覧後の操作を数値で把握できる
分析用の「Insight」と改善実施用の「Experience」に分かれており、必要な機能を選んで契約できる
「Experience」ではノーコードのページ編集やA/Bテストを利用でき、発見した課題の検証まで進められる

Ptengineは、アクセス解析とヒートマップを組み合わせ、ページ内のユーザー行動を視覚的に分析したい場合に適したツールです。
特定のページに絞ってヒートマップを活用し、離脱箇所や改善点を見つけて実際のサイト改修までつなげたい場合に向いています。

4位:SiTest

SiTest
公式HP: SiTest
形態
期間制限のない無料プラン
有料プランは別途契約
可能なこと
無料:月間3,000PV・1ドメインまでのアクセス解析、ヒートマップ、セッションリプレイ、A/Bテスト、フォーム入力支援、セグメント配信
(無料トライアル期間:30,000PV・2ドメインまでの計測)
有料:計測ページビュー数やドメイン数の拡張、専任カスタマーサポートによる活用支援
特徴
マウス操作とスマートフォンのタッチ操作を解析し、デバイスごとの利用状況を調べられる
フォームレポートと入力支援を組み合わせ、入力途中の離脱箇所と改善方法を検証できる
ページ要素を変更するA/Bテストに加え、多変量テストも利用できる
ゴールファネルで成果までの到達と離脱を分析し、優先して改善する工程を絞り込める
セグメント別のLPやポップアップを利用し、訪問者に合わせたページ表示を試せる

SiTest(サイテスト)は、ヒートマップ分析からA/Bテスト、入力フォームの改善まで、サイト全体の最適化を一つのツールで進めたい場合に適したツールです。
小規模サイトなら、ヒートマップからA/Bテスト、フォーム改善まで無料で試せます。

3位:ANATOMY

ANATOMY
公式HP: ANATOMY
形態
期間制限のない無料プラン
有料プランは別途契約
可能なこと
無料:GA4・Google Search Console連携、ダッシュボードでのデータ表示、AI会話分析
有料:個別ページの流入・回遊・SEO分析(starter)、検索インデックス・画面キャプチャ・メタタグ情報の過去比較(expert)、ダッシュボードの集計期間やAI分析用データ期間の拡張(dashboard Plus)
特徴
GA4と検索データを同じツールに集約し、集客とサイト内の行動を続けて分析できる
AI会話分析にサイトデータを利用し、質問しながらアクセスや検索の変化を調べられる
有料プランのタイルビューでページ単位の分析ができ、サイト全体の集計から個別ページへ調査を進められる
上位プラン(expert)ではページの見た目やメタタグの過去比較もでき、数値の変化とページ変更を照合できる

ANATOMYは、GA4とGoogle Search Consoleのデータをまとめ、アクセス状況と検索流入を統合して分析したい場合に適したツールです。
検索データとサイト内の動きを一つの画面で把握し、AIのサポートを受けながら課題を深掘りする際に役立ちます。

2位:AIアナリスト

AIアナリスト
公式HP: AIアナリスト
形態
閲覧できるデータに一部制限がある無料プラン
有料プランは別途契約
可能なこと
無料:GA4連携によるサイトレポート、Google Search Console連携によるSEOレポート、広告アカウント連携による広告レポート、改善ポイントの提案(表示データに一部制限あり)
有料:契約プランに応じた分析・レポート機能の利用、マーケティング改善の伴走支援を含むプランを選択可能
特徴
4万サイト以上の分析ノウハウをもとに、サイト・SEO・広告の改善ポイントを自動で評価する
連携したデータから主要レポートを自動生成し、媒体ごとの手作業による集計工数を削減できる
デバイス別や新規・リピーター別に分析し、優先して改善すべきユーザー層を特定できる
改善前後の数値や前年同期のデータを流入元別に比較し、施策実施後の効果を検証できる

AIアナリストは、GA4などの集計データをもとに改善案の提案まで自動で行いたい場合に適したツールです。
手作業でのデータ集計を減らし、AIによる改善提案をもとにスピーディーな施策実行へつなげたい場合は候補になります。

1位:まるっとプラスAI

まるっとプラスAI
公式HP: まるっとプラスAI
形態
14日間の全機能無料トライアル、終了後は無料プランへ自動移行
(クレジットカード登録不要、自動課金なし)
有料プランは別途契約
可能なこと
無料:アクセス解析と検索データの連携、主要指標のダッシュボード表示、日次進捗やリアルタイムデータの閲覧、複数サイトの一括管理
トライアル期間・有料:契約内容に応じて詳細分析、AI改善提案、考察付きPDFレポートの生成、戦略立案、ペルソナ生成、集客施策の提案など
特徴
GA4・Search Console・Microsoft Clarityを統合し、アクセス・検索・行動データを同一画面で可視化できる仕様
競合分析とペルソナ自動生成を掛け合わせ、データ主導のマーケティング戦略立案を実現できる
集客経路に応じた具体的な改善施策と実行計画をAIが自動で策定するため、スムーズな施策の実行が可能
登録した施策の流入増加やコンバージョン貢献を分析し、過去の施策と比較できる
考察テキストの編集や自社ロゴ設定に対応した高品質なPDFレポート生成により、報告資料の作成工数を削減できる

まるっとプラスAIは、アクセス解析にとどまらず、マーケティング戦略の立案からAIによる改善提案、レポート作成までを一貫して自動化できるツールです。
データ集計や資料作成にかかる工数を大幅に削減し、本来注力すべき施策の実行へ直ちに取り組みたい企業に向いています。

自社に合う無料アクセス解析ツールの選び方

自社に合う無料アクセス解析ツールの選び方

無料のアクセス解析ツールを導入してWebマーケティングの成果を出すには、単にPVや直帰率などを測るだけでなく、自社の課題解決に必要なデータが取得できるかを見極めることが重要です。
検索エンジンやSNSからの流入経路が分かるか、目標とするコンバージョンへの行動を可視化できるかといった機能面の違いも選択の基準になります。
自社の目的と業務上の条件を明確にすることで、無料で運用できるツールと、有料プランが必要なツールを正確に仕分けることが可能です。

以降では、自社に最適なツールを選ぶための具体的な比較ポイントを順に解説します。

分析したい内容と取得できるデータの比較

自社に最適なツールを選ぶための第一歩として、分析の目的と無料プランで取得できるデータが一致しているかを確認することが重要です。
単に全体のアクセス数を集計できても、流入元やページ別に数値を絞り込めなければ、具体的な改善箇所を特定できません。

自社の目的に対してどの機能が必要になるか、以下の対応表を参考に必須の条件を見極めてください。

分析したい内容 必要なデータ 必要な機能
集客経路ごとの訪問状況 参照元・キャンペーン別の訪問数 流入元別の集計と絞り込み機能
閲覧されているコンテンツ URL別のページビュー数・ユーザー数 ページ単位での集計機能
ページ内で利用されている箇所 クリック位置・スクロール到達位置 ヒートマップ・セッションリプレイ(操作記録)機能
問い合わせや購入の発生状況 設定した成果の発生件数 イベント・コンバージョン計測機能

必要な機能が明確になった後は、数値の集計だけでよいのか、あるいは改善案の作成までツールに任せるのかを検討する必要があります。
AIによる改善提案を利用したい場合は、無料で生成できる提案の具体性や、対象となるページの範囲を比較することが不可欠です。
データの集計と改善提案の生成はシステムとして異なる機能であるため、アクセス解析自体は無料であっても、提案機能には追加費用が発生するケースがある点に注意してください。

レポート出力と外部連携の比較

ツールの集計結果を定例報告に利用するなら、必要な形式へスムーズに出力できるツールを選ぶことで、集計や転記の作業を大幅に減らすことができます。
ただし、画面上で閲覧できるデータと、ファイルとして実際に出力できるデータが同じであるとは限りません。


自社の業務フローに適しているかを見極めるため、以下の項目を重点的にチェックしてください。

✓ 報告資料への出力 PDFに含まれるグラフや分析コメントの有無と、出力後に編集できる範囲
✓ 表計算ソフトでの再集計 CSVに含まれる項目と、ページ別・流入元別のデータを抽出できる範囲
✓ 分析元のデータ連携 GA4やGoogle Search Consoleから取り込めるデータと、無料で利用できる連携先
✓ 定期的なデータ取得 自動出力やAPIの利用条件と、手作業でのダウンロードが必要になる範囲

提出用の資料が直ぐに必要な場合はPDFの出力内容を、表計算ソフトで独自の再集計を行う場合はCSVの項目を優先する選び方が適しています。

複数サイトの管理と利用権限の比較

複数のサイトを運営している場合は、登録可能なサイト数とサイトごとの閲覧権限をセットで比較することが重要です。
一括管理できても、閲覧者ごとにサイトを限定できなければ、部署別やお客様別のデータ共有には適していません。

自社の運用体制に合うかを判断するため、以下の項目を重点的に確認しましょう。

✓ 管理するサイト数 無料で登録できるサイト数と、別ドメインやサブドメインを追加する際の条件
✓ 利用する人数 プロジェクトへ招待できるユーザー数と、無料で追加可能な人数
✓ サイトごとの閲覧権限 各ユーザーに対して公開するサイトを限定できる範囲
✓ 設定変更の権限 レポート閲覧のみの権限と、計測設定やユーザー管理を行える権限の区別

社内の複数部署で利用するなら、分析結果を共有する人と設定を変更する人に別々の権限を付与できるツールが便利です。
また、他社のサイトを管理する場合は、クライアントごとに閲覧可能なサイトを限定できることが必須の条件になります。
将来的な担当者の交代に備え、会社用の共通アカウントで管理できる仕組みや、ユーザーの追加と削除がスムーズに行えるかもあわせて確かめておきましょう。

ツールで得たアクセス解析データの活用方法と注意点

ツールで得たアクセス解析データの活用方法と注意点

アクセス解析ツールでデータを得た後は、その数値を正しく読み解き、実際のサイト改善へつなげることが不可欠です。
単なるアクセス数の増減だけで結論を急がず、比較できる条件を整えたうえで、流入元やページ内の行動を実際の成果と結びつけて検証しなければなりません。
また、関係者へ提出するレポートにおいては、データから判明した事実と、そこから推測される仮説を明確に分けて伝える配慮も必要です。

この章では、集計時の誤判断を防ぐ注意点から、改善提案やレポート作成にデータを正しく生かすための実践的な活用方法を順に解説します。

集計条件とデータの欠損による誤判断を避ける

データを比較・分析する前に、まずは計測方法の変更やデータが取得できていない期間がないかを確かめることが重要です。
計測トラブルなどによってデータが途切れた期間を含むアクセス数の減少は、実際の訪問者の減少とは明確に区別しなければなりません。

誤ったデータに基づいて施策を判断しないよう、集計時には以下の条件を必ず揃えて比較しましょう。

比較する期間
同じ長さの期間を設定し、曜日配列や季節要因による変動を考慮する
集計する範囲
サイト全体の数値と特定ページの数値、あるいは全体の流入と広告経由のトラフィックなどを混同させない
指標の定義
ユーザー数・セッション数・ページビュー数を正確に区別し、異なるツールを用いる場合は集計仕様の差も把握する
データの欠損
未計測の期間や無料枠の上限による欠損を特定し、正常に取得できている期間同士で比較する
設定の変更
計測対象やコンバージョンの定義を変更した日を記録し、変更の前後を同一条件として評価しない

無料プランの計測上限に達し、一部のデータしか取得できていない場合、その期間の集計値からサイト全体の傾向を断定することはできません。
取得できたページや期間をレポートに明記し、分析の結論もその信頼できる範囲内に限定する必要があります。

分析結果を改善提案の根拠に使う

サイトの改善案は、目標とするコンバージョンに至るプロセスのどこでユーザーが離脱しているかを具体的に特定してから作成することが重要です。
アクセス数や離脱率といった表面的な数値は、あくまで問題箇所を探すための手掛かりに過ぎず、離脱の原因そのものを直接証明するデータではありません。

データから得られた事実をもとに、どのように原因を深掘りして改善案へつなげるべきか、以下を参考に具体的なアプローチを確認してください。

Google検索からの訪問が減った
原因を絞るために調べる情報Google Search Consoleの表示回数・クリック数
改善案を検討する箇所検索結果での見え方やタイトル・説明文の訴求
問い合わせページへの移動が少ない
原因を絞るために調べる情報閲覧ページ内のクリック位置・スクロール到達位置
改善案を検討する箇所問い合わせボタンへの導線や案内文の配置
フォーム到達後の完了が少ない
原因を絞るために調べる情報フォーム入力中の行動やエラーの発生状況
改善案を検討する箇所入力項目の数や分かりやすさ、エラーメッセージの表示

また、具体的な改善を提案する際は、対象となるページと変更内容だけでなく、施策の効果を後から検証するための指標をセットで設定します。
たとえば、問い合わせへのリンクを目立つように変更した場合、単なるリンクのクリック数だけでなく、最終的な「問い合わせ完了件数」まで追跡して評価することが不可欠です。

AIが自動生成した改善提案を利用する際も、根拠となったデータの対象期間やページ範囲が適切かを必ず照合してください。
ツールで計測していないユーザー行動を原因として挙げている提案は、追加の調査が必要な仮説として扱い、直ちに施策の実施を決める根拠とは明確に区別する必要があります。

レポートで数値の変化と施策の結果を伝える

施策を実施した後は、その効果を検証して次のアクションを判断するためのレポートを作成しましょう。
レポートでは、数値の増減と実施した変更内容を正確に対応させ、訪問数やクリック数の増加といった中間指標と、問い合わせや購入などの最終成果を別々に評価しなければなりません。

客観的な評価を行うため、レポートには以下の項目を必ず記載してください。

評価する対象
施策の目的と、変更を加えたページや集客経路
実施内容と日付
具体的な変更内容、公開日、実際にシステムへの反映を確認した日
比較に使うデータ
実施前後の対象期間と、同一条件で集計した指標
数値から分かった結果
クリックなど途中のユーザー行動の推移と、最終的な成果(問い合わせや購入など)
継続・修正の判断
期待した行動が増加したかの検証結果と、追加で改修・調査すべき内容

施策を評価する際は、変更が本番環境へ確実に反映された後のデータを用いることが大前提となります。
反映直後の少数のアクセスのみで結論を急がず、比較検証に十分なデータが蓄積するまで待ってから評価を下すことが基本です。
申し込みから売上確定までに時間がかかるビジネスの場合は、集計時点で未確定の成果が含まれている旨をあわせて明記してください。

また、同時期に広告配信の開始や別ページの改修を行っている場合は、その外部要因もレポートへ記載し、数値の改善を単一の施策効果と断定しないよう注意が必要です。

まとめ

無料のアクセス解析ツールを導入して実務の成果を上げるには、単なる数値の集計にとどまらず、自社の目的や業務フローに適合するシステムを見極めることが不可欠です。

まずは、集客経路の分析やページ内の行動把握といった知りたい内容に対して、必要な指標が無料プランの範囲内で十分に取得できるかを確かめなければなりません。
さらに、定例報告用ファイルの出力形式や、複数人で運用する際の権限管理が自社の体制に合うかも、継続利用を判断する重要な指標となります。
ツールで得たデータは、増減の表面的な結果だけで結論を急がず、比較条件を揃えたうえで具体的な改善施策の立案と効果検証へつなげてください。

これらの分析や定例報告を自社のみで正確に進めることが難しい場合は、専門の外部支援を利用するのも一つの方法です。

「まるっとプラスAI」を開発・運営する株式会社トモシビでは、アクセス解析データをもとにサイトや広告、SEOの課題を可視化し、具体的な改善へつなげる支援を行っています。
自社のリソースだけでデータから有効な施策を導き出すことが難しい場合は、無料相談やお問い合わせをご検討ください。

この記事を書いた人
株式会社トモシビ 石本憲貴
株式会社トモシビ 石本憲貴

WACA認定 ウェブ解析士マスター / AJSA認定 SEOコンサルタント
デジタル庁 デジタル推進委員
京都医健専門学校 スポーツマネジメントテクノロジー科 非常勤講師
大阪リゾート&スポーツ専門学校 スポーツITトレーナー科 非常勤講師

1987年生まれ。関西大学法学部法律学科卒業。
大学在学中、独学でWEBサイト制作 / プログラミング / WEBマーケティングを学ぶ。
大学卒業後、成果を上げる事に徹底的にこだわった「WEBコンサルティング会社」を設立
2020年に「株式会社トモシビ」を設立。『「勝てるWEB戦略」をモットーにしたコンサルティング業』として、アクセス解析/SEO対策/ウェブサイト・LP制作/広告運用など、これまでで240社以上の支援実績。現場の最前線で実作業もこなす現役プレーヤーとして活躍中。
WEBマーケティング、Google Analytics の活用法を教える企業研修・セミナーなどの『講師活動』をこれまで250回以上実施。

【著書一覧】
1. ウェブ解析スペシャリストが教える! 稼ぐサイトをつくる「7つの秘訣」(セルバ出版)
2. 現場で使える Googleタグマネージャー実践入門(マイナビ出版)
3. 1週間でGoogleアナリティクス4の基礎が学べる本(インプレス社)
4. Googleデータポータルによるレポート作成の教科書(マイナビ出版)
5. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(31)(Kindle)
6. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(37)(Kindle)
7. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(51)(Kindle)
8. 自社サイトをコストで終わらせないために ウェブ解析士の事例発表集(57)(Kindle)

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