
Webサイトを運営する際に欠かせないのが、パーマリンク(URLの一部)の設定です。
パーマリンクは各ページの住所にあたるもので、検索エンジン最適化(SEO)に直接的な影響を与える重要な要素です。
適切な形式にすることで検索結果での見え方が改善され、ユーザーエクスペリエンスの向上にもつながります。
特に日本語や英数字、さらにはドメイン構造の一部がURLにどう反映されるかはSEO評価に大きく関係します。
本記事では、WordPressにおけるパーマリンク設定の基本からSEOに効果的な決め方、設定を変更する際に生じやすいリスクやリセットの方法、そして実際の運用で役立つノウハウまでを整理しました。
初心者の方でもわかりやすいよう、最新の情報をもとにステップごとに解説していきます。
パーマリンクとは?SEOへの影響と重要性

パーマリンクとは何か?
パーマリンクとは、各Webページやブログ投稿に割り当てられる固定されたURLのことです。
たとえば記事を閲覧しているときにブラウザのアドレスバーに表示される英数字の組み合わせや、日本語が含まれるアドレス部分がパーマリンクにあたります。
これは一度設定すると基本的に変更されないのが理想で、サイトの信頼性や一貫性を保つ役割を果たします。
短くシンプルで意味が伝わりやすい形にすることで、利用者にも検索エンジンにもわかりやすくなります。
WordPressでは旧バージョンの仕様から改善が進み、現在ではドメイン直下に記事タイトルを反映させる形式が推奨されています。
パーマリンクがSEOに与える影響
パーマリンクの設定は検索エンジン最適化(SEO)に直接関係します。
以下の観点が特に重要です。
- キーワードの使用
ページ内容を示すキーワードを含めると、検索エンジンがページのテーマを理解しやすくなります。
例えばSEOに関する記事なら「seo-tips」や「how-to-seo」といった形が適しています。 - シンプルで短いURL
不要なパラメータや長すぎる番号を避け、英数字で整理された簡潔なURLにすることでクリック率が上がります。
変換やエンコードによって長いURLが生じるケースもあるため注意が必要です。 - ユーザーエクスペリエンスの向上
見やすく覚えやすいURLはユーザーに信頼感を与えます。
資料を共有したりブックマークする際にも便利で、SNSやメールで拡散されやすくなります。
なぜパーマリンクが重要なのか?
パーマリンクは検索エンジンのランキングやサイト全体の使いやすさに直結します。
- 検索エンジンの評価向上
正確なパーマリンクは検索結果で上位表示される可能性を高めます。
2023年以降、Google検索ではURLの構造やオリジナル性も重視されており、分類の仕方や階層の設計がより重要になっています。 - リンク共有の利便性
シンプルなパーマリンクはコピーして貼られやすく、外部メディアでの引用や参考資料としても扱いやすいです。
これにより自然な被リンクが増える可能性があります。 - サイト構造の整理
カテゴリーやタグを含めたパーマリンクは、ナビゲーションの一部として機能します。
それぞれの階層を明確にすることで途中のページも見つけやすくなり、ユーザーの滞在時間や完了率向上にも寄与します。
パーマリンク設定のポイント
設定時に意識すべきポイントは次の通りです。
- 簡潔さ: 短く、不要な単語や記号を排除する
- キーワードの適用: 主要なキーワードを必ず含める
- 一貫性: サイト全体で統一したルールを用いる
パーマリンク設定の例
以下は参考になる例です。
ページ内容 | 推奨パーマリンク |
---|---|
SEOの基本 | /seo-basics |
WordPressの設定 | /wordpress-settings |
パーマリンクの最適化 | /permalink-optimization |
パーマリンクの変更時の注意点
既存のパーマリンクを変更する場合は、301リダイレクトの設定が必須です。
これはパーマネントリダイレクトと呼ばれ、古いURLにアクセスしたユーザーを新しいURLへ転送し、検索エンジンにもページ移動を正しく伝えます。
適切なリダイレクト処理を行わないとエラーが生じ、アクセスやSEO評価を失う可能性があります。
WordPressでのパーマリンク設定方法

パーマリンクの初期設定方法
WordPressを新規インストールすると、パーマリンクはデフォルトで「?p=番号」といった形式になっています。
例えば「https://example.com/?p=123」のように英数字だけで構成されたURLですが、この形式はSEOやユーザーエクスペリエンスに向いていません。
特に日本語をタイトルに使った記事では、自動的にエンコードされて長い文字列になり、URLをコピーして共有する際に見づらくなります。
そのため、サイト運営を始める最初の段階でリセットを行い、適切な形式へ切り替えることが推奨されます。
初期設定の手順は以下のとおりです。
- ダッシュボードにログイン
管理画面(通常は https://example.com/wp-admin)へアクセス - 設定メニューを選択
「設定」→「パーマリンク設定」をクリック - 適切な形式を選択
代表的な例は以下の通り
・投稿名:https://example.com/sample-post/(推奨)
・日付と投稿名:https://example.com/2025/09/10/sample-post/
・カスタム構造:必要に応じて独自に設定可能 - 変更を保存
ページ下部の「変更を保存」ボタンを押して完了
カスタムパーマリンクの設定手順
WordPressでは、標準形式に加えて柔軟にカスタムパーマリンクを設計できます。カテゴリーや年、月を組み込むことで、記事がどの分類に属しているかを明確にできます。
手順は以下のとおりです。
- パーマリンク設定画面で「カスタム構造」を選択
- 利用できるタグを組み合わせて入力
%postname%:記事スラッグ
%category%:カテゴリー名
%year%:年
%monthnum%:月
%day%:日
例:/%category%/%postname%/
と入力すると、URLは https://example.com/seo/sample-post/ のようになります。
SEOに強いhow to記事や参考資料を配布する場合には、短く明確なスラッグを設定すると効果的です。
カスタム構造は便利ですが、途中で大幅に変更するとドメイン全体に影響が出るため、基本方針を決めてから導入することが大切です。
設定変更時の注意点
パーマリンクを変更する際は以下の点を押さえてください。
- 既存リンクのリダイレクト
古いURLにアクセスしたユーザーを新しいURLに転送するため、301リダイレクト(パーマネントリダイレクト)の設定が必須です。
設定を怠るとエラーが生じ、SEO評価が失われる可能性があります。 - リダイレクトプラグインの利用
WordPressでは「Redirection」や「Simple 301 Redirects」といったプラグインが利用できます。
初心者でも数分で設定が完了し、複数URLの管理も容易です。 - 検索エンジンへの影響
新しいパーマリンクは検索エンジンに再インデックスされるまで時間がかかり、一時的に順位が下がるケースもあります。
ただし、2023年以降のGoogle検索は構造的に整理されたURLを評価する傾向が強いため、中長期的にはメリットが大きいです。 - テスト環境での確認
本番環境で大きな変更を行う前に、ステージング環境でURLの表示やリダイレクトが正しく動作するか確認しましょう。 - ユーザーへの案内
頻繁に利用されるページのパーマリンクを変更する場合、メールやサイト内通知でユーザーに知らせておくと混乱を防げます。
SEOに強いパーマリンクの最適な決め方

効果的なパーマリンクの作り方
パーマリンクは記事やページを示すURLそのものであり、検索エンジン最適化(SEO)において欠かせない要素です。
特に2023年以降のGoogle検索では、URL内の英数字や日本語の扱い方、キーワードの含め方が評価に影響するようになっています。
以下のポイントを押さえることで、SEOに効果的なパーマリンクを作成できます。
- キーワードを含める
ページ内容を端的に示すキーワードをURLに盛り込みましょう。
例えばSEO関連なら「seo-tips」や「how-to-seo」などが効果的です。 - 簡潔で読みやす
不要な単語や記号を排除し、短く整理された形式にします。
URLはコピーして共有されるケースが多いため、見やすさが重要です。 - ハイフンを使う
単語の区切りはハイフン(-)で行いましょう。
検索エンジンはアンダースコアを区切りと認識しにくいため避けた方が良いです。 - 小文字で統一
パーマリンクは小文字で統一してください。
大文字と混在すると別URLと認識される可能性があり、意図しないエラーを生じる場合があります。
短くてわかりやすいパーマリンクの決め方
ユーザーにも検索エンジンにもわかりやすいURLを作るために、次のノウハウを参考にしてください。
- 不要な単語を排除する
前置詞や接続詞などを省くことでURLを短縮し、意味を明確にできます。 - 記事タイトルを基にする
基本は記事タイトルをベースにしますが、長すぎる場合は主要キーワードだけを抽出して設定すると効果的です。 - 数字の使用は控える
特に年月日などは将来的に古い情報に見えてしまうため避けましょう。
必要な場合は「4つのポイント」や「2025」など内容に沿った数字を選ぶことがポイントです。 - 一貫性を保つ
サイト全体で統一ルールを持つと、ユーザーが途中のページにアクセスしても違和感がなく、SEO評価も安定します。
良い例と悪い例:
良い例 | 悪い例 |
---|---|
https://example.com/seo-tips | https://example.com/2024/05/seo-tips-123456 |
https://example.com/wordpress-guide | https://example.com/?p=987 |
https://example.com/marketing-strategies | https://example.com/marketing%20strategies |
カテゴリーとパーマリンクの関連性
カテゴリーを含めたパーマリンクは、サイトの分類を明確にし、検索エンジンにもユーザーにも理解されやすくなります。
- カテゴリーを含める
例として「https://example.com/seo/seo-tips」と設定すると、SEOに関する記事だと一目でわかります。 - カテゴリーの選び方に注意
過剰な細分化は避け、主要な分類を選ぶことが重要です。
途中でカテゴリを増やしすぎるとURLが冗長になり、完了後の管理が複雑になります。 - カテゴリーページのSEO
カテゴリーページ自体も検索結果に表示されるため、参考になる資料や関連リンクを掲載し、ハブページとして機能させるのがおすすめです。
パーマリンクを最適化することで、検索エンジンにとってもユーザーにとっても使いやすいサイトを構築することができます。
パーマリンク設定の変更時の注意点と影響

パーマリンク変更時のSEOリスク
パーマリンクを新規の形式へ切り替えると、検索エンジンが再インデックスを行います。
この再クロールには時間がかかるため、途中の段階では順位が一時的に下がる可能性があります。
特に旧URLに向けられた被リンクやメディアで共有されたリンクがそのまま残っているケースでは、直接的にトラフィックが減少しやすいです。
日本語スラッグはエンコードされて長い英数字列に変換されるため、見た目やコピー&貼り付けのしやすさの観点でも影響が出やすく、英単語ベースの短いスラッグへリセットするかを検討してください。
「?p=番号」のような旧形式からの移行は一度の切替で完了させる方が望ましく、途中で方針を変えるとさらに影響が生じます。
変更後にリダイレクトを設定する方法
リダイレクトは下記の手順とルールに沿って設定します。
301はパーマネントリダイレクトとして評価が引き継がれやすく、Google検索でも推奨されています。
(2023年以降も方針は同様です)
- 301リダイレクトの利用
ページ単位で旧→新へ恒久的に転送します。例:Redirect 301 /old-page https://example.com/new-page - WordPressでの設定(プラグイン)
Redirection などを使えば、UIから旧URLと新URLをそれぞれ登録できます。
大量移行時はCSVを使った一括登録で工数を削減できます。
how toガイドに沿って、分類(投稿・固定ページ・カテゴリー)ごとにまとめると管理がしやすいです。 - サーバーレベルでの設定
.htaccess やNginx設定でパターン転送を行います。
ドメイン配下の階層ルールをセントラルに管理でき、サイト全体の方針を決めるのに適しています。
運用チームにノウハウがない場合は代行に依頼する選択肢もあります。 - 付随作業(必須に近いもの)
サイトマップを更新してSearch Consoleに再送信、主要ページのURL検査からインデックス登録をリクエスト、内部リンクを一括置換、分析ツールで注釈を追加しCV(コンバージョン)指標の変化をモニタリングします。
英語・日本語混在サイトでは、言語別でそれぞれ検証してください。
リダイレクト方法の比較表(参考)
リダイレクト設定方法 | 利点 | 留意点 |
---|---|---|
301リダイレクト | 評価の引き継ぎ。ユーザーと検索エンジンに明確 | ルール設計を誤るとループが生じやすい |
WordPressプラグイン | 使い方が分かりやすく新規の担当者でも運用可能 | 数が多いと管理が煩雑。速度への影響に注意 |
サーバー設定 | ルールを一括適用。細かな制御が可能 | 権限や知識が必要。検証環境でのテストが前提 |
変更によるトラフィックの影響
- 一時的な減少
再インデックスの期間は流入が減ることがあります。
これは仕様上、避けづらく、数日〜数週間のラグが発生しても不自然ではありません。 - 回復と向上の可能性
きちんと301を設定し、内部リンクとサイトマップを整備すれば回復が進みます。
英数字の短いスラッグに統一し、分類と階層が分かりやすい構造にすると、長いエンコードURLよりもクリック率やCVに良い影響が出ることがあります。
実務チェックリスト(下記の流れで実施)
- 目的と範囲を決める
(どの階層を変更するかを論理的に決める。カテゴリー/タグ/投稿のどれを対象にするかを選ぶ) - 移行設計
旧→新の対応表を作成(資料として共有)。英語スラッグへ変換するか、日本語を残すかをケースごとに検討 - 検証
ステージングで全パターンをテストし、404/リダイレクトチェーンをカウント。問題が出たらリセットして設計を見直す - 本番反映
一度で切替。キャッシュやCDNをクリアし、想定外の挙動が出ないかを監視 - 完了後
Search Consoleでカバレッジを確認、主要キーワードの順位と流入、CVの変化を定点観測。参考資料(社内手順・外部ドキュメント)を更新して運用ベースに組み込む - 運用
定期的に内部リンクの点検、古いURLのアクセスが残っていないかをレポート化。必要に応じて追加のリダイレクトを設定
補足ポイント
- 日本語スラッグは見やすさの一方でエンコードにより長くなり、共有時に扱いづらくなります。
英単語ベースの短いスラッグへ統一する方針も選ぶ価値があります。 - UTMなどのパラメータはリダイレクト時に引き継がれる設計にしておくと、メディア別の計測が途切れにくいです。
- 画像やPDF等のダウンロードURLも忘れずに移行対象へ含めます。
- ホーム配下の階層、トレーリングスラッシュの有無、大小文字の扱いはサイト全体で統一します。
- 依頼が多いサイト移行では、旧来のルールが残っているとエラーが出やすいため、最初に全体ルールをセントラルに整理してから進めると分かりやすいです。
この手順に沿って設計・検証・反映・監視をそれぞれの段階で分けて行うことで、影響を最小化しながら移行を完了できます。
パーマリンクを最適化するためのポイント

キーワードを含めたパーマリンク作成
キーワードを含むパーマリンクは、検索エンジンに内容を直接的に伝えるうえで重要です。
英単語や英数字ベースで短く整えるか、日本語をそのまま使うかを最初に決めることがポイントです。
日本語スラッグはエンコード(変換)により長い文字列になり、「%E3」や「%82%」といった表記が連続して見づらくなるケースがあります。
共有や被リンク獲得、CV(cv)計測の観点では、英単語で論理的に分類したスラッグへ統一する方針も有効です。
以下のノウハウに沿って設定してください。
- 主要キーワードの選定
どの検索クエリを狙うかを決めるため、ページのコンセプトと合致する語を選ぶことが大切です。
how to 記事やai関連の解説など、内容に沿った語を選ぶと理解されやすくなります。 - 複数キーワードの扱い
必要に応じて2語までに留め、長くならない範囲でハイフンで接続します。
例:/seo-tips、/wordpress-how-to。?p=番号 の旧形式は避けます。 - スラッグの言語選択
日本語スラッグはユーザーには直感的ですが、エンコード後にURLが長くなり、SNSやメディアで貼られたときに途中で切れてしまうことがあります。
英語スラッグに変換するか、そのままにするかはドメインの方針に沿って決め、サイト全体で一貫させます。 - 実務チェック(新規公開・変更時)
下記の段階で確認します。
・途中:プレビューで見た目とクリック先を確認
・完了:内部リンク・サイトマップを更新し、計測タグが動作するかをテスト
・参考:参考資料(社内手順)へ反映し、運用ベースをセントラルに管理
ハイフンとアンダースコアの使い分け
ハイフン(-)は単語の区切りとして認識されやすく、google検索でも推奨される一般的な型です。
アンダースコア(_)は単語の区切りとして扱われづらいため、基本は使用しない方針で統一します。
サイト内のすべての階層(ホーム配下、カテゴリー、タグ、固定ページ)で同じルールを適用すると、ユーザーエクスペリエンスが向上し、後からのリセットや差し替えが必要になりにくくなります。
- ハイフン(-)の使用
例:/seo-tips(語ごとに区切られ、意味が分かりやすい) - アンダースコア(_)の使用を避ける
例:/seo_tips(単語が一体化して見え、意味が取りづらい) - 一貫したルールづくり
さまざまな担当者が関与してもブレないよう、ベースとなる命名ルールを文書化して共有します。
新規作成・改訂の依頼があった場合も、そのルールに沿って選ぶだけで済みます。
補足の検討ポイント
- 長いダウンロードURL(資料・PDF・画像など)は短いスラッグへ整理すると、リンクをコピーしてご覧いただく際に扱いやすくなります。
- ドメイン配下の階層はできる限り浅くし、各部分の分類を明確にします。
- 旧URLからの切り替えは一度で行い、パーマネントなルールへ固定します。必要に応じて設定代行を活用してください。
- 実際の運用では、/blog/ のような大枠のうえにカテゴリを載せるか、/category/postname の順にするかを比較検討し、サイトの概要とナビゲーションに沿って決めると管理がしやすいです。
- 下記のケースでは英単語スラッグが無難です
CV計測が厳密、URLを口頭で届ける機会が多い、メディアでのシェアが多い、英数字しか受け付けない外部ツールと連携している。
以上のポイントを押さえて設定していただくと、URLは見やすく理解しやすい形になり、今後の運用でも破綻しづらくなります。
パーマリンク設定時によくあるデメリットと対処法

自動生成されたパーマリンクの問題点
自動生成は便利ですが、実務では次のデメリットが生じやすいです。
対処法も併記します。
1. 意味不明なURL
自動生成では「https://example.com/?p=番号」のように内容が分かりづらい英数字だけのURLや、日本語タイトルがエンコード(変換)されて「%E3%82%AA%E3%83%BC…」のような長い文字列になりがちです。
コピーして貼られても見た目で内容が伝わりづらく、メディアでの引用や資料・ダウンロードリンクとして扱いにくくなります。
対処法
- スラッグは手動で設定(英単語ベース/日本語のどちらにするか方針を最初に決める)
- how to、ai、seo など主要キーワードのみを短く採用
- 旧URLが残っている場合は一度リセットしてから設計をやり直し、301(パーマネント)で新規URLへ転送
2.重複のリスク
同じタイトルが多いサイトでは自動生成の末尾に「-2」「-3」といった番号が付与され、ドメイン内での分類が曖昧になります。
カテゴリー名と記事スラッグが重複したり、大小文字の違い・トレーリングスラッシュの有無で別URLとしてカウントされるケースもあります。
対処法
- それぞれの階層(ホーム配下/カテゴリー/タグ/固定ページ)で命名ルールをセントラルに管理
- 英語表記・日本語表記の混在を避け、一貫した型で運用
- 可能な限り短く、論理的に分類できるスラッグに統一(例:/billing(請求)、/downloads、/how-to/seo)
3.カスタマイズの難しさ
自動生成のまま運用が進むと、後からの一括変更で内部リンク修正・サイトマップ更新・計測の見直しなど多くの作業が必要になります。
途中の段階で方針を変えるとリダイレクトが増え、ユーザーエクスペリエンスにも直接的な影響が出ます。
対処法
- 変更はステージングで検証してから本番へ反映(404やリダイレクトチェーンを確認)
- Search ConsoleでURL検査/サイトマップ再送信、分析ツール側で注釈を追加しCVの推移をモニタリング
- ノウハウが不足している場合は専門チームへ依頼や代行も検討
対処法(まとめて運用に組み込む場合の使い方の要点)
- ベースとなる命名ルールを文書化し、社内の参考資料として共有
- 新規公開前に「下記チェック」を実施し、完了後に内部リンクとサイトマップを更新
- 日本語スラッグを使う場合はエンコード後の見え方もご覧になり、見づらくなりすぎないかを検討
パーマリンク変更のタイミング
パーマリンクの変更は、次のタイミングで行うのが安全です。
いずれも設計→検証→反映→監視の順で、一度の切り替えで完了させるのが理想です。
- サイトのリニューアル時
情報設計やデザインを見直す段階でURL体系も刷新します。
分類や階層を整理し、英語/日本語の運用方針をここで決めます。 - SEO改善を図る時
?p=番号 や意味の薄いスラッグから、キーワードを含む短いスラッグへ。
google検索の評価観点に沿って、カテゴリ階層や内部リンクも同時に最適化します。
変更後は301で移行し、CVなどの主要指標を定点観測します。 - ページ内容が大きく変わる時
コンセプトが変わった記事、請求・規約・ダウンロードページのように役割が変わる部分は、目的に沿ったスラッグへ更新します。
業務影響が大きいページは、リダイレクトと告知をセットで行います。
運用のヒント
- せっかく整えた体系が崩れないよう、命名ルールをセントラルに保管し、担当者が選ぶだけで迷わない仕組みを作ります。
- 変更規模が大きい場合は段階的に導線を整え、完了後に全体を再クロールさせます。
- 重要ページ(ホーム直下、資料配布、請求関連)は原則として恒久的なURLを維持し、やむを得ない変更のみ実施します。
SEO効果を高めるためのパーマリンク管理方法

定期的なパーマリンクの見直し
パーマリンクの管理はSEOの基礎であり、デジタルマーケティングの運用全体に直接的な影響を与えます。
半年に一度を目安に、下記の段階で見直すことをおすすめします。
- 最初
サイトのコンセプト・分類・ドメイン配下の階層方針を決める(英単語ベースか日本語か、英数字のみで統一するかを選ぶ) - 途中
新規公開や更新のたびにスラッグを点検。日本語がエンコード(変換)されて%E3%…のような長い文字列になっていないかをご覧ください。URLをコピーしてメディアへ貼られても見やすいかを確認します。 - 完了
内部リンクとサイトマップを更新し、Google検索用にSearch Consoleへ再送信。CV計測のタグや番号付きキャンペーンURLが期待どおりに動いているかを検証します。 - 運用
資料やダウンロードページ、請求関連の固定ページなど、影響の大きい部分はパーマネントに維持し、変更は必要最小限にします。
パーマリンクの一貫性を保つ方法
サイト全体の一貫性はユーザーエクスペリエンスの上でも重要です。
- ルールの策定
スラッグ命名の型(英語/日本語、ハイフン、桁数など)を文書化し、how toの参考資料としてセントラルに保管・共有します。 - 管理ツールの使用
WordPressのパーマリンク設定や各種プラグインを活用し、カテゴリー・タグ・ホーム直下の階層でそれぞれ統一。
旧ルールが混在している場合は一度リセットしてから新方針へ移行します。 - カテゴリ名の統一
例)「ブログ」→/blog/ のように、分類はサイトの概要に沿って論理的に決めると運用がしやすいです。
パーマリンクエラーのチェック方法
エラーは流入やCVに影響するため、下記を定期運用に組み込みます。
チェック項目 | 方法 |
---|---|
Google Search Console | クロールエラー・404・リダイレクトの確認、URL検査で再送信 |
サーバーエラーログ | 404/500を定期的に確認し、影響範囲と発生箇所を特定 |
リンクチェッカー | プラグインや外部ツールで全リンクを走査し、切れを修正 |
リダイレクト設定 | 301で恒久転送を設定し、チェーン・ループを解消 |
運用ノウハウのポイント
- 新規公開時はスラッグを英単語で短くするか、日本語をそのまま使うかを記事ごとに選ぶのではなく、サイト方針として統一しておくと迷いづらくなります。
- 英語スラッグへの置き換えを検討するケース:URLを口頭で届ける機会が多い、外部ツールの仕様が英数字のみ、エンコード後の日本語が見づらくなる場合など。
- ルールや手順はそれぞれの担当が参照できるようセントラルに集約し、今後の依頼や改修に沿って更新していきます。
まとめ
パーマリンクは各ページや投稿の固定URLであり、Google検索の評価やユーザーエクスペリエンスに直接的な影響があります。
特に日本語スラッグはURLエンコード(変換)で長くなりやすいため、英数字・英単語ベースの短いスラッグを選ぶか、日本語を使うかを方針として決め、一貫して運用することが重要です。
?p=番号 などの旧形式は避け、論理的な分類(カテゴリー/タグ)とキーワードを組み合わせて、ドメイン配下の階層を整理しましょう。
最適化の要点は、短く分かりやすいURL、主要語の含有、how to 記事・資料・ダウンロードURLなど用途別の使い方の明確化です。
2023年以降も301(パーマネント)リダイレクトは評価の引き継ぎに有効で、新規構成へ移す際は一度リセットしてから設計するのが安全です。
設計→検証→反映→完了の各段階で、内部リンク更新とサイトマップ再送信、Search Console確認、CV(cv)の計測維持を行ってください。
運用面では、命名ルールと手順を参考資料としてセントラルに管理し、全体で統一することが大切です。
これらを継続すれば、見やすく共有しやすいURLを保ちながら、検索評価とユーザーの理解を両立できます。
SEOにおけるリダイレクトの種類と設定方法については下記で詳しく紹介しています。
